5,
あれからカレンダー替わりの木の板に日数を数えて1カ月は経った頃に冒険者パーティーがやって来た。
冒険者パーティーが近くに来るまで警戒していた。
客室から誰かが来るのが見えていた私はドアの近くの食堂で入って来る人をこっそりと見ていた。危険な人達だったらどうしようかと気にしていたから。
するとレナとアリーが前と違うパーティーメンバーで宿屋のドアを開けた。
あの時とあまり変わらないレナとアリーの姿を見て慌てて出ていった。
「レナ、アリー。来てくれてありがとう。」
「時間がかかってごめんね。」
「本当にごめん。」
と2人は謝ってくれた。
「じゃーん!手紙の人を連れて来たよ。」
レナが男の人を前に押し出した。私は彼に謝った。
「ごめんね。勝手に依頼を受けて、迷惑をかけて本当にごめんなさい。」
以前よりも少し背が高くなって大人ぽっく変わった彼に戸惑いながら。
「Aランク薬師でカイトの彼女さんヨロシク。この間はカイトを勝手に借りてごめん。詳しくは中で話そうよ。」
と軽い感じで剣を持った男の人が言った。
「えっ!」
と思わず言ってしまい、私はその言葉にびっくりした。
私の薬師ランクは冒険者ギルドに公表してない肩書きだったから。
そして私達は宿屋の玄関先のドアの前で話していた。
「ごめんなさい。中に入って。何か飲み物を出すわ。」
私が慌てて彼等を宿屋の中に入れた。
レナとアリーは率先して中に入って食堂からキッチンに行く。
「食堂で話そう。」
カイトは中を見てそう言い食堂に入ると椅子に座っている。
「冷たい水とお茶が出せるよ。」
とレナがキッチンから持ってくる。
「軽食にビスケットとサンドイッチが出せるよ。」
アリーがビスケットとクッキーの間のような私が作ったおやつを持って来る。
テーブルに置いた二人はキッチンで手早く有る物でサンドイッチにするとそれを持って来て声をかけた。
「みんな座って。落ち着いて話をするよ。」
とレナが言うとアリーも座っていた。
「まず、いろいろ聞きたい事があるの。レナとアリーがあの後どうしたのか。カイトの手紙がどうなったのか。そこの剣士の人は誰かとかね。でもやっぱり最初に初めて会う剣士の人ね。 私はいつからカイトの彼女になったのかしら?」
と私は一気に話をして剣士の人を見た。彼は私に見られて驚いたような顔をして他の人に視線を向けるがパーティーメンバーは誰も目を合わせない。
私に目を合わせられず視線を逸らして固まっていた。
立ったままでいた私をカイトが横に来て手を取り椅子に座らせる。
「椅子に座ってお茶でも飲んで順番に話そう。エマに解るように伝えるよ。レナとアリーが俺に手紙を届けてくれたからここにいる。そして迎えに来た。その経緯をレナから宿屋を出たところから聞こう。補足はそのつどアリーがしてくれるよ。レナとアリー頼む。」
とカイトが言うと私の前にカイトはお茶をよこす。
レナがアリーと顔を見合わせてレナが言う。
「先に剣士の人はカイトの知り合いでギルバードさん。」
「私達は臨時のパーティーメンバーになってここに来たの。」
とアリーが言う。
「宿屋を出てから廃村出入り口の簡易な門まで何もなく出れたの。そこから町までに何回も魔物に襲われて退治したり逃げたりして疲れて町の手前にある休憩所で野営を行ったの。」
レナが話を止めてアリーを見た。
アリーが頷いて話をした。
「あの3人は休憩所で私達には内緒で相談してたの。私が寝てると思って油断してたみたい。ボブとフィーは最初から依頼をする気が無くてあなたから聞いたパーティー名を知っていたようなの。オルトに勘違いで置いて行かれた場合に間に入って私達が被害に遭ったら困るからギルドに出す手紙は慎重にしようと言って説得してた。知り合いの手紙はこちらに被害が来ない内容か確認してからギルド便で届くようにすれば依頼としては十分じゃないかとかも言ってた。」
レナが頷いて言った。
「休憩所で泊まって次の日に町に入ったの。町までも魔物が出て退治してたから時間も遅くなって宿屋を取って次の日にギルドに行こうとボブが言ったの。フィーも疲れを取ってエマの依頼で話を聞かれて時間がかかるから休もうと言うの。オルトが宿屋に行って次の日にギルドに行くと決めたから私達は宿屋で休んで次の日にギルドに行ったの。森に間引きの依頼の処理をしたら帰ろうとするから手紙の事を聞いたの。ギルドマスターが居ないから別の日にするとボブが言うからびっくりしてもう1つのは知り合いに前に住んでた荷物整理のお願いの手紙と言ってたから。家賃もあるから早く出そう。と言ったらフィーが変な内容だと困るから確認してからと言うの。アリーが中身を見せてもらっていて家賃が発生するから荷物の片付けの事だった。と伝えたらここじゃまずいと言うから宿屋に戻ったの。」