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フォン様と闇百合

ジャンティーは自分に自信がない

ご機嫌よう。ジャンティーです。ようやくフォン様の執務が終わったので夕飯もそこそこにフォン様のお気に入りの闇百合を鑑賞しに行きます。


「ティア!早く行くぞ!」


「はい、フォン様」


私の手を握って離さないフォン様に引っ張られて、中庭まで走って来ました。


「…わあ」


「すごいだろう?ティア、気に入ったか?気に入っただろう?」


「はい、とっても!」


そこには、黒い百合であるはずの闇百合が月の光を浴びて黄金に輝く姿がありました。幻想的でとても美しいです。


「ふふん、そうだろうそうだろう。ティアなら気に入ると思ったんだ」


「ふふ、はい」


満足気なフォン様が微笑ましくて、なんだか胸が温かくなります。


「ティア、魔界はどうだ?人間界より楽しいか?」


「はい。少なくとも私にとっては」


愛してくれる人がいなかった人間界より、可愛がってくださるフォン様がいる魔界のほうが楽しいです。


「そうか、それは良かった!ティアは可愛いなぁ」


頭を撫でようと手を伸ばすフォン様のために頭を下げます。フォン様はひとしきり私の頭を撫でると満足してにこにこしています。


「…ただ」


「?どうした?」


「いえ、フォン様がいつか私に飽きてしまうのが寂しくて」


「?そんな日は来ないぞ?」


「いいえ、きっときます」


「…なぜだ?」


「今は私に興味があるだけです。いつかきっと飽きます」


「…あのなぁ。魔族というのは人間なんかよりずっと執着心が強いんだぞ?」


「それでもです」


私なんかが誰かに本気で好かれるわけがないから。


「…わかった。じゃあ、ティアが納得するまでもっと可愛がる」


「え?」


「覚悟していろよ、ティア」


真っ直ぐ私を見つめるフォン様の瞳は強くて。私はその後フォン様を抱きしめながら寝る時に何故かドキドキしてしまいました。

ここからフォン様の猫可愛がりタイムスタート

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