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コンビネーション

　俺とケイウッドはベルナンディアと打ち合うオーガの横から背後にかけて走りながらナイフの刃をその巨体に滑らせた。

　俺はオーガの腹まわりに、続くケイウッドは太もものあたりに裂傷をつくっていく。

「グオオォッ！」

　痛みに吠え、俺たちを追うようにオーガが姿勢を変える。

「どこを見ておる！」

　すかさず、ベルナンディアの渾身の一刀がオーガの左腕を根元から断ち切った。

　痛みに苦しむオーガは巨大なこん棒を落として左腕をかばうように動いた。

　だが、そこにかつてのたくましい腕はもうない。

「悪いのう。わしらのほうが強かったようじゃ」

　ベルナンディアが冷静に、オーガの右足首の上あたりに横薙ぎの一撃を食らわせた。

　右足の支えを失ったオーガは前のめりに倒れ込んだ。

　俺とケイウッドを斧で制し、ベルナンディアがオーガの左の首もとに立つ。

「良い戦いぶりじゃったぞ」

　ゆっくりと大上段にふり上げた大斧を、狙いすましてオーガの太い首に突き立てた。

　叫び声もなく、オーガはすぐに動かなくなり、絶命した。

　俺とケイウッドはベルナンディアの強さに畏怖にも似た頼もしさを覚えた。