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村を襲うものたち
轟音のした場所へ向かうと木々の途切れた先に高い木柵に囲われた集落があり、その外縁で火の手が上がっていた。
「火事、じゃなさそうだな」
「あれはおそらくシロナ様の魔法……」
「外敵に襲われてるってえことだろ!」
駆け出すオルカを先頭に、俺たちは煙のあがる場所へ急いだ。
大きく迂回し、視界に入ってきたのは柵に群がる大量の……岩?
「ロック・ワームじゃ!」
ベルナンディアのひと声で俺たちは得物に手をかけた。
襲撃犯がモンスターであれば話し合いは不要。
集落を守るために戦うしかない。