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のどかな旅路

 準備を終えた俺たちはイムネマから南西に向かって出発した。

 ストルフのダンジョンまでの道のりは街道も整備されていて人通りも少なくない。

 商人や乗り合いの馬車が通ったりもするし、ストルフからの帰りとおぼしきパーティとすれ違うこともあった。

 人通りが多いから野生のモンスターも現れない。

 一言でいえばのどかな旅路だった。


「なあシュージ」


「んー?」


 頭の後ろで手を組み、空を見上げながらゆっくり歩いているケイウッドは軽装だ。


「お前の固有スキル、すげー便利だな」


「まあな」


「最初、聞いたときは物をしまえるだけかよ!って正直バカにしてたけど」


「バカにしてたのかよ」


「でも、こうして冒険者として活動するとなると、実際、戦闘に関係ない荷物って荷物でしかないよな」


「まあな」


 街で購入した水や食糧、空きビンなどはすべて《無限の宝庫アナザーポケット》にしまっている。

 なので、俺とケイウッドは街中を散歩しているかのような軽装で歩いている。

 他人からしたらどう見てもこれからダンジョンに潜りにいく格好ではない。


「でも、お前の固有スキルもけっこうすごいじゃんか」


「そりゃあそうだろう。ケイウッドさんのスキルが役に立たないはずがないって。だってオレ様だもん」


 ケイウッドの固有スキルは《気配消しインビジブル》で、一定時間、姿が消えるように気配を消すことができるスキルだった。

 盗賊としてこの上なく便利なのは間違いない。

 攻撃にも逃走にも使え、使う相手を選ばないのも優秀だ。

 ただ、なんとなく、ケイウッドの実は意外と臆病な性格が反映されていたりするのかな、とも思ったがそれは言わないでおいた。

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