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アイテム支度と拠点購入

 みんなとの買いものも終わり、俺はアイテムマスターとして種々のアイテムを存分に用意することにした。


 というのも魔侯爵討伐、爵位叙勲以来、俺と仲間たちの名前は王国内外で有名になっているらしい。

 王国三番目のゴールドクラスパーティでもあり、爵位も授かったとあってはたしかに名前が知られても不思議はない。


 それにレンドル防衛のときには1ミリも動かなかった王国騎士たちの中にも俺たち、ひいては冒険者に友好的な騎士がだいぶ増えたというウワサも耳にした。

 それもこれも武勲をあげた俺が王派閥の貴族になったことが大きいみたいだ。


 何はともあれ、有名になった俺は今後、周囲の目を気にして行動すべきだろう。

 そんなとき、アイテムマスターなんていう知名度の低い、よくわからないクラスでありながら様々な魔法をバカスカ撃ちまくっていたら奇異な目で見られる恐れがある。

 中には俺に敵意を向ける者もいないとも限らない。

 ここは慎重にアイテムマスターだから「アイテム」を使って攻撃なり支援なりをしているという体裁を取り繕いたい。

 そのためのマジックアイテムの準備をしておきたい。


 またイムネマ以外の都市、レンドルや王都にも俺のマジックアイテムや魔法のスクロールを流通させてもっと軍資金を稼いでおきたい。

 あわよくばイムネマに最低限、寝泊まりくらいはできる邸宅でも買いたい。

 そこを拠点にゆっくりダラダラすることもできるし、まじめに作戦会議をすることもできる。

 レンドルと王都には前任であるエンネイ侯の邸宅があるのでそのうちそちらに泊まろう。


 俺は三魔族と会うまでの二週間でレンドル、王都のアイテムショップと魔術師ギルドでマジックアイテムと魔法のスクロールを売買し、それで得た金で商業都市イムネマに簡単な邸宅を購入した。


 拠点についてはあとで仲間たちに紹介するとして、俺は市場でこまごまとしたものを買い、魔術師ギルドで特殊な魔水晶も仕入れた。

 通常のスクロールにこめられる魔法はだいたいシルバークラスまでだ。

 ゴールドクラス以上の魔法は魔力が強すぎてスクロール自体が形を保てない。


 その代わりとなるのが滅多に買われることも使われることもない魔水晶だ。

 ゴールドクラスの魔法を封印することができるマジックアイテムで、ある意味このアイテムそのものが驚異的な魔法を秘めている証であり、時にはハッタリの脅しにも使える。


 だが、俺がこの魔水晶を買うのは純粋にゴールドクラス、そしてクリスタル級の魔法を封印するためだ。

 アイテムマスターが伝説級の強力なマジックアイテムを使用する、とても自然な光景だ。


 その素材の性質もあって安いものではないが、いざというときの切り札になりうる魔法を用意するため、魔水晶も大量に購入した。

 これでゴールドクラス冒険者、シュウジはさまざまなアイテムを駆使するアイテムマスターとして名実ともに認められるだろう。


 さまざまなアイテムの仕入れや売買、加工などにたっぷり時間を使い、あっという間に二週間が過ぎていった。

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