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エンネイ侯という男

「エンネイ侯! 貴公がなぜこんなところにいる! なぜこんなことをしている!」


 ガルドは未だに魔侯爵の正体を信じられないようだった。


「大した理由ではない。コレクターズの世界に転生したかと思えばここは似て非なる世界。まったくもってつまらんのだ」


 俺はやつの言葉を聞き逃さなかった。

 コレクターズの世界に転生、か。

 やはり思ったとおりだった。

 このダンジョンはいかにもゲーム風な仕組みになっていた。

 こんなダンジョンを意図的につくれる者は、「コレクターズ」を遊んでいた、いわば元の世界で「ゲーム」を遊んだことのある者のみ。

 魔侯爵ことエンネイ侯も「コレクターズ」のプレイヤーだったというわけだ。

 そうなるとやつは「コレクターズ」をプレイしていたときの能力を引き継いでいる可能性が高い。

 用心しなければこちらがやられる危険性もある。

 俺はエンネイ侯の動向を注意深くうかがった。


「これくたーず? てんせい? 何を言っているのだ!」


「気にしなくてよいよ、騎士団長殿。ただの愚痴だ」


 エンネイ侯はゆったりと両手を広げ、


「自己紹介だけでは味気ないな。せっかくここまでたどり着けたのだ。もてなしをするのが礼儀かね」


 やつの両手に邪悪な魔力が集中していく。

 これは……召喚系の魔法か。

 エンネイ侯の両掌に溜まった魔力がやつのそばに二つの黒い影を生み出した。

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