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一時休憩

 パトリシアたちの地道な攻撃で肉を削りきり、フレッシュ・ゴーレムは肉片となって溶けて消えた。

 敵を倒したことに俺たちは安堵のため息をついた。


 モンスター、特にアンデッドが出てくることは覚悟していたがまさかフレッシュ・ゴーレムが現れるとは思わなかった。

 やつはアンデッドではあるが大量の新鮮な死体を必要とする点で出現率の低いモンスターである。

 それはガルドやパトリシアたちもおなじ感想を抱いたようだった。


「あのようなモンスターがいるとは、私もまだまだ見聞を広めねばならないな」


「まったくね。ゴーレムなら石や鉄が一般だと思っていたけれど、認識を改めなければいけないわね」


「フレッシュ・ゴーレムを使役してくるとなると、この城の主はきっと曲者よん」


 ラブはネクロマンサーとしてフレッシュ・ゴーレムの稀少さとその使い手の性癖を分析した。

 俺もそう思う。

 フレッシュ・ゴーレムなんてのは死霊術の中でもとりわけ趣味の悪い類のモンスターだ。

 それを差し向けてくるのだから魔侯爵とかいう輩は趣味が悪い、言い換えれば普通の神経をしていない外道である可能性がある。


 第二階層の探索はこれで終わった。

 次は第三階層だが、今までの傾向からいってより強力なモンスターが出現するかもしれない。

 俺たちは水や簡単な食料を口にし、次の階層への準備を整えた。

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