表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界チートスライム  作者: あい えうお
プロローグあるいはエピローグ
2/7

002 姫騎士ちゃん 2

現代日本で相手の同意無く主人公のような事をするのは犯罪です。

真似されませんよう。

 ジタバタともがこうとする姫騎士ちゃんを包み込んだまま、しばらくその感触と鏡石に映る姿とを堪能する。


 やがて俺の身体も大分温まって、姫騎士ちゃんの体温と同じくらいになった。

 このくらいでいいだろう。

 俺は身体をプルプルッと震わせて「溶解」を発動させた。


「あああっ!」


 俺の震えを感じ取った姫騎士ちゃんが悲鳴染みた声を上げるが、それでどうなるというものでもない。

 手首から足首までをきっちりと覆っていた鎧下(よろいした)が、端から崩れるように溶け始めた。

 溶け出した繊維はもちろん俺が吸収してしまうから、後には何も残らない。


 (なめ)らかな腕が、輝くような向こう脛が、キュッと締まったふくらはぎが、徐々に(あらわ)になっていく。

 その様子は正面の鏡石にきっちり映り込んでいるから、姫騎士ちゃん本人にもちゃんと見えているだろう。


「や、いやぁ!」


 まともに動けない姫騎士ちゃんが、それでも何とかしようと身をくねらせる。

 でもそれはかえって鎧下の溶解を早めただけで、じきに胴体の部分も溶け始めた。

 よく鍛えられた腹筋にほんの少しお肉の乗った、細いけれども柔らかそうなお腹と可愛らしいおへそが曝される。

 続いて鎧下の木綿とは違う、絹のような光沢を放つえっちな下着に包まれたおっぱいとおしりが現れた。

 ふう、一気に下着まで溶けてしまわないよう、細心の注意を払って調節した甲斐があったというもんだ。


 騎士としては大きめなおっぱいは、今それを丸ごと包み込んでいる俺の実測によるとFカップ。

 きっとこれ以上大きければ剣を振るうのに支障が出るだろうというサイズだ。

 その立派なモノが(まと)っているのは、姫騎士ちゃんの瞳と同じ明るい青のブラだった。

 大質量を支えるためにフルカップでこそあるものの、かなりの部分が葉脈を思わせるレースでできているためにいろいろと透けて見えている。


 一方、こちらも鍛えられてクリッと持ち上がったおしりを包んで……、いや、辛うじて大事な所を隠しているのはブラと同じくレース多めのさして大きくもない三角だ。

 それはゴムではなく細く薄いリボンのような紐で留めるタイプの、俗に紐パンと呼ばれるものだった。

 色はブラと同じく、蒼穹を思わせる明るい青。

 布面積こそ大きく違うが、同系統のデザインが施されたそれはブラと上下セットなのだ。


 うん、いかにも実用本位という感じだった鎧下と違って、これを溶かしてしまったら姫騎士ちゃんに恨まれるだろうな。

 俺が手ずからきっちり採取して、後で返してあげないと。

 その中身である姫騎士ちゃんはというと、抵抗が無駄だと悟ったのか、もがけば下着まで溶けてしまうと思ったのか、割とおとなしくなっていた。

 鏡石に映る下着だけにされた自分の姿をチラチラと見ては「あぁ」とか「いや」とか言って身を揉むだけになっている。


 なら善は急げだ。

 早速、姫騎士ちゃんの腰の両側から伸びて俺の身体の中でユラユラと揺れていた紐の先を捕まえて、左右同時にススッと引っ張る。


 姫騎士ちゃんの反応は劇的だった。


「そ、それだけはッ!」


 押えていた俺の力を振り切って、腕を身体の前へと持っていったのだ。


 空気中ならともかく俺の身体、つまり粘液の中のことである。

 紐を解かれたからといってパンツはすぐにハラリと落ちたりはしない。

 多少身体から浮き上がったとしても、手で押さえてやれば間に合う。

 姫騎士ちゃんはそう思ったのだろう。


「ああっ!?」


 だが姫騎士ちゃんの両腕は、身体の前までは出せたものの大事な所に辿り着かないうちに再び俺の力に捕えられた。


「くぅっ!」


 若干前屈みで腕を太股の前に出す、そんなお辞儀の途中のような格好で固められた姫騎士ちゃんはさらに力を込めるが、捕えられた腕はもうびくともしない。


 くくく、掛かったな。

 これは俺が仕掛けた罠だ。


 俺は間髪入れずに、具合良く丸められた姫騎士ちゃんの背中の真ん中に縦に並んでいるもの、つまりブラのホック――三つもある――をプチプチプチッと外した。

 解き放たれたおっぱいが、水とそう変わらない比重を持つ俺の身体の中でふよんと浮き上がろうとする。

 ある程度以上大きいおっぱいって水に浮くんだよね、すごいなあ。

 ストラップを肩からずらして、前に出された腕からススッと抜き取ってやれば一丁上がり。


「え……」


 パンツを守るつもりがあっさりとブラを取られて、姫騎士ちゃんは目を見開いて呆然とした表情になる。


 いやあ、腕を背中に回したままだとブラを外せなかったからねえ。

 期待通りの反応だったよ、姫騎士ちゃん。


 紐を解かれて半ば浮いたようになっていたパンツも一緒にスルッと回収して、腕はまた後ろに持っていく。


「い、いぁッ、ぃゃあぁあああああ!」


 我に返った姫騎士ちゃんは、身に着けていた物を全て奪い去られたということをようやく理解して盛大に声を張り上げた。

 腕を背中にやって胸を張った姿勢になると大きなおっぱいが強調されて圧巻だ。

 いつもなら重力に従って若干下がっているはずだが、今は浮力によって持ち上がっているからなおのこと。


 でも大丈夫だ、姫騎士ちゃん。

 ほら、顔以外は丸ごと俺に覆われてるんだから、本当に裸になったわけじゃない。

 全身タイツか着ぐるみのスライム版みたいなもんだ。

 まあ、俺の身体は透明だからいろいろと透けて見えてしまうのだけれど、そこは勘弁してほしい。

 そういう仕様です。


 心の中そうで言い訳しながら、俺は改めて鏡石に映る姫騎士ちゃんに目を向けた。

 こうしないと全身を眺められないからだ。

 俺が自分の身体で包み込んでいるものだから、実のところ眺めるには近過ぎる。

 この距離だと直接見えるのは、個々の部分のどアップだけになってしまうのだ。


 さて、脱皮を終えた蝶を観察させてもらうとしよう。

 ボンキュッボン、という例えが似合う見事なプロポーションにすらりと長く伸びた脚。

 傷一つ無い、白いけれども血色の良い健康的な肌が、今は恥ずかしさで真っ赤になっている。

 うん、いいね!


「せ、せめて、んっ! くっ! くーっ!」


 姫騎士ちゃんの唸り声にハッと我に返る。

 ついつい見蕩れて、そのまま見入ってしまっていたようだ。

 鏡石に映る姿だけでも何とかしようと、姫騎士ちゃんは一所懸命に右へ左へと身体を(ひね)っていた。

 それ、俺の目にはあっちこっちを揺らして(あお)っているようにしか見えないんだが、分かっているんだろうか。


 ああ、女の子を待たせるものではないな。

 姫騎士ちゃんには心地良く過ごして頂かねば。

誤字脱字などありましたら、ご指摘くださると幸いです。


次回の更新は2018/05/03(木・祝)にできればと考えております。

確定しましたら、活動報告でお知らせしたいと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ