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ー 6 ー

「シエルちゃーん、狩ってきたよー。」


 アーツの練習とか言ってる場合じゃないから普通に走って街に戻ってきた。さすが獣人、走るのめっちゃ早い。


「はいー、ありがとうございます。」


 メッセで連絡とって噴水広場の一角で受け渡し。

 狩ってきた犬の素材を全部シエルちゃんに見せてついでに蜘蛛素材も見せてみる。


「ユタルさんは相変わらずフットワーク軽いですね。もう蜘蛛の糸をこんなにたくさん。」


「あー、うん。これはね、しょうがない。」


 その素材の代金をさらっと出してくるシエルちゃんも相当だと思うんだけどね。

 まぁ、あんな思いは2度としたくないからこの量の蜘蛛素材の納品はきっとない。


「蜘蛛の牙の方は今のレベルならだいぶいい武器素材になるのでどなたかに頼むといいですよ。」


「おっけ、良さげな人探してみる。」


「一応紹介できる人もいるんですけど...、人間的に破綻してるのでやめておきますね。」


「う、うん...。」


 いかにも性格良さそうなシエルちゃんがここまで言うとは...、相当だろうね。大人しく自分で探しましょう。


「じゃあ、また後でね。」


「はいっ、完成したら連絡を入れますねっ。」




 さて、探すといったもののどうしよう。

 とりあえず露天市の方かなー。

 あ、その前にスキル取ろう。

 候補は無難にステータス強化系のスキル、その次に便利系のスキル、最後に【格闘】スキル。

 地味に結構間合いとかの都合で蹴りを使うことが多いからあると便利そうなんだよね、【格闘】。

 武闘家だからか必要スキルポイントも5と最小値だし。




 ...結果、こうなりましたっ。


 ユタル LV13

 職業:武闘家

 体力:12(+2)

 筋力:29(+2)

 敏捷:29(+2)

 器用:12

 魔力:5

 精神:12

 残ステータスポイント:0


 スキル:

【槍LV13】【ステップLV23】【身体強化LV8】【採取LV2】【悪路走破LV8】【格闘LV1】【狼の眼LV1】

 残スキルポイント:4


 あれぇ、おっかしいなー、なんで【鷹の目】を取ったはずが謎スキルになってるんだろー?

 まぁ、うん。鷹じゃなくて狼の獣人だしね。仕方がないといえば仕方がないんだろうけど、はじめっから取得可能スキルをこっちにしとこうよってすごい思う。

 なんにせよ取っちゃいました。

 ロマンは大事。効率も大事だけどやっぱりロマンが一番。

 まぁ、それと【格闘】だね。こっちは特に言うこともない。

 これで当分は確定かなー。

 じゃあ、武器を買うなり作ってもらうなりしにいこうか。



 というわけでとりあえず露天市。

 うーん、前にきたときよりかは賑わってるけどそれでもねぇー...。


「あ、湊?」


「へ?」


 周りの品物を眺めながら歩いて行くと突然リアルの名前を呼ばれてつい反応してしまう。


「あー、やっぱりそうかっ!」


「......だれ?」


 そこにいたのは謎の仮面男だった。


「私の名前はシュ」


「あ、やっぱ人違いだと思いますごめんなさい。」


 こんな奴知り合いだったとしても関わりたくないから無視しよう。

 うん、それがいい。


「あーもう、僕だよ僕っ、悠人!」


「はいっ、無視して申し訳ございませんでしたぁぁぁっ!」


 180度ターンからの土下座。

 動くな、顔を上げるな。相手は悠人様だっ。

 粗相をして筐体を返せなんて言われたらどうする!


「みな、じゃなくてユタル君!面を上げたまえ!」


 いや、上げるわけにはいかない!

 たとえ相手が仮面の不審者であろうと、公衆の面前だろうとここで顔を上げるわけにはいかない!

 なぜなら私は許しを得ていないのだから!

 それが私の土下座魂(ドゲザ・スピリット)


「な、なんだあの仮面、綺麗な女性を公衆のまえで土下座させるなんて。」

「ままー、あれなにー?」

「しっ、見ちゃいけません!」

「あの土下座...、なんて綺麗なんだ。」

「おい、懲罰対象だ、掲示板で招集をかけろ。40秒で支度させるんだ。」


「ほ、ほら、ね...?周りの目が痛いから、ほら、ね?」


「私はあなた様に許していただけるまで顔を上げるわけには行けません!」


 リアルネームを出すのは基本的にマナー違反だから仕方なくのこそあど言葉。

 たとえ相手が困っていようとも土下座を崩してはいけない!周りがなんといっても聞こえないほどの集中をしなければいけない!

 それが私(以下略)


「おい、事案だぞ、GMコールを。」

「ままー、」

「ほら、早く行くわよっ。」

「もう招集を待つなんて言ってらんねぇ、先に俺らだけで。」


「わ、わかった!許すから顔上げて!早く!じゃないと僕が色んな意味で消される!」


「はい、ありがたき幸せです。」


 許しを得たら速やかに顔を上げて姿勢を正す。

 それ(以下略)


「え、えーと、改めて自己紹介するね。 ...こほん。 私の名はシュヴァイン!高貴なる素顔を仮面に隠す紳士にして凄腕鍛冶屋なり!」


「私の名前はユタルです。どうぞよろしくお願いします。」


 豚、豚なのか...!?

 なんて思いつつも微笑みの下に押し込んでどうにか普通に返す。


「ふはは、特別に私と友人の契りを交わすことを許そうではないか!」


「ありがとうございます。」


 ツッコんじゃダメだ、そして吹いちゃダメだ。

 若干震えを抑えきれない指でフレンド申請を送る。


「よし。それで、貴様は一体何をしていたのだ。」


「武器探しをしていました。」


「ふむ、武器探しとな。ならばその武器!私が打ってしんぜよう!」


「だが断らせていただきます。」




今日は後でもう1話更新します


追記:初期ステに修正かけました。

ヒューマンの初期ステがオール10

武狼族のステも全部元の10%に変えました。

それに伴ってステの表記を全修正しました

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