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ー 5 ー

「え、こ、この素材は...。あなたもβテスターだったんですか?」


「ううん、ウサギの狩場が空いてなくて仕方なくちょっと奥で狩ってたの。」


 驚きで目を丸くするのをみてちょっと顔がにやけるのを抑えつつ頑張って普通に返す。


「す、凄いですね...。テスターでもないのにもう犬を倒せるなんて。」


「まぁ、うん。一応レア種族も引いたし。」


「そうなんですか、それでも凄いですねっ。」


 うーん、ちょっとこそばゆいけどやっぱこうやってキラキラした憧れの目で見られるのっていいよね。


「ん、それで装備の作成をお願いしたいんだけどいいかな?」


「はいっ、もちろんですっ。ウサギ装備の作成じゃスキルレベルも全然上がらなくて大変だったんですよ。」


「じゃあ、犬素材は全部売るから、代金は作業費を引いて装備と一緒に受け取りでいいかな?」


「いえっ、待ち時間の間に武器とか揃えたいですよね?一応それなりのお金はあるのでいまお金だけ先払っちゃいますっ。」


「あー、ありがと。お願い。」


「はいー。」


 出てきたトレード画面に素材を入れて、素材の量の確認をして貰う。


「あー...犬の皮だけだと全身ギリギリですね。ウサギの皮使うのと追加で狩ってくるのとどっちがいいですか?」


「あっちゃー、ごめん。同じぐらい狩ってくればお金出さないでいけるかな?」


「えーっと...、この7割ぐらいあれば作業費引いてもそれなりにお釣りが出ますね。」


「じゃあ、とりあえず作業始めてもらってもいいかな?その間に追加で狩ってくるから。」


「はいっ、じゃあこっちの時間で明日のお昼ぐらいまでに届けてくださいっ。」


「ん、わかった。」


「じゃあ、フレンド登録しましょう!そしたらメッセで連絡取れるので。」


「おっけー。」


 フレンド申請が届いたから承認。

 この子LLLLって出てるけどなんて読むんだろ


「あ、シエルって呼んでくださいっ。」


「ん、これから宜しくね。」


「はいっ。」



 さて、シエルと別れて一旦ログアウト。

 向こうでは6時間とか経ってるけどこっちじゃまだたったの2時間。

 3倍加速がかかってるらしい。

 技術の進歩ってすごいねー。

 向こうは夜でフィールドに出れる気がしないから朝になるまでこっちでご飯とかお風呂とかだね。

 えーと、向こうが19時だったから、こっちで3時間ぐらい潰せば夜明けごろかな?



 諸々済ませて再ログイン。

 明るくなり始めた街を抜けてもう一回フィールドへ。

 うーん、一応夜明け直後だしウサギ狩りは空いてるね。うさぎ狩る気はないけど。

 ステップデュアルステップニードルステップニードルステップデュアルステップニードルなんて適当にアーツをポンポン使って移動。

 これ、そのうち修正くらいそうだよねー。

 スキル上げが楽すぎる。


「よし発見!」


 犬・即・突!

 ステップ突撃からのニードルぶち込みが安定だね。

 システムアシストに乗って放たれる突きはスパーンと犬の顔面を貫く。


「さぁ次行こう!」


 しかしこれ、楽しくないなぁー...。

 ...もうちょい奥、行っちゃう?

 ほら、いまあそこに横の森に入っていく影が。

 これは私も入らなきゃじゃない?

 あ、いや、でも防具の素材が...。


 ......狩り終わってからなら、いいよね?



「うわぁぁ!?」


 はい、やって来ちゃいました森の中、そして私はいま、


「キモい!!」


 そこらじゅうにいる蜘蛛相手に乱闘中です。


「《ニードル》!《ステップ》!《ランスチャージ》《ステップ》《ニードル》《ジャンプ》《ランスチャージ》《ステップ》ゥゥ!!」


 キモいキモいキモいキモい!!!

 偶然採取ポイント見つけて蜘蛛の糸を手に入れたと思ったらそこらじゅうから蜘蛛湧いてきたキモいキモい!!

 犬を狩ってる間に手に入れたアーツ、【ステップ】の文字通りジャンプするアーツ、《ジャンプ》と【槍】の短距離突進付きのアーツ《ランスチャージ》を駆使して殲滅中。

 そんな硬くはないけど普通の攻撃一発じゃ仕留めらんないから基本はアーツ頼り。

 ただ《ランスチャージ》は若干使用後の硬直が大きめだから《ステップ》と《ジャンプ》でどうにか一回一回距離を取りながら応戦中。

 1回に3体相手を連続とか無理だから!!

 多少の被弾は気にせずとにかく数を削っていく。

 吐きかけられる糸はなんとしてでも回避。

 1回回避で蜘蛛の顔面(?)に思いっきりお腹から突っ込んで齧られて大ダメージ受けたけど気にしない。

 ブヨってした気持ち悪い感触は忘れる。


「《ステップ》うぎゃぁ!!《デュアルステップ》《ニードル》!」


 またグニョってしたぁぁぁ!!

 キモいキモいキモいキモいキモいキモい!!!!!!





「あ、あはは、はははー...。」


 どうにかこうにか生存。

 キモかった、キモかった...。

 後半はもう開き直って《ステップ》や《ジャンプ》の着地点を蜘蛛にして踏み潰したりしてたけど、今更ながらに感触が、感触がぁぁぁぁぁ。

 グニョってして、ブチュってして、キモい、とにかくキモい。

 ぁぁぁー...。

 あ、そういえばレベルアップの通知来てた、確認しよう。



 ユタル LV13

 職業:武闘家

 体力:12(+2)

 筋力:22(+2)

 敏捷:22(+2)

 器用:12

 魔力:5

 精神:12

 残ステータスポイント:14


 スキル:

【槍LV13】【ステップLV23】【身体強化LV8】【採取LV2】【悪路走破LV8】

 残スキルポイント:24



 だいぶレベル上がったねー。犬狩りでちょっと上がってたのもあるけど、それより蜘蛛の数が数だったからね。

 纏めてステータスポイントは筋力と敏捷に、スキルポイントはー...うーんどうしようかな。

 とりあえず街に戻ってから考えよう、うん。

 そろそろシエルちゃんのところに行かないと時間が...。


追記:初期ステに修正かけました。

ヒューマンの初期ステがオール10

武狼族のステも全部元の10%に変えました。

それに伴ってステの表記を全修正しました

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