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20/21

20話ギルドに勧誘されたけど無職

闘技場前(昼)

ランクEに上がったはいいが

ランクが上がったってことは必然的に

対戦相手も強くなってるってことだよな…


Fランクの時でさえあんなに苦戦したのに

Eランク相手に勝てるんだろうか…


京介はそんな不安を抱えながら闘技場の前で悩みこんでいた


すると



???『ちょっといいかな?』


京介『ッハヒィ…』


いきなり後ろから声を掛けられたから

思わず変な声が出てしまった…


後ろを振り絞りると


そこにはフードを深々と被った

身長175㎝ぐらいの男がいた


???『君…藤井京介君だよね…?』


京介『はい…そうですけど…なんで俺の名前を…?』


???『そりゃ…木刀で黒の剣士を倒した男としてちょっと有名になってるからね』


まぁ正確には木刀じゃなくてヘルメットだが


???『そんな君にちょっと話があるんだ…立ち話もなんだからご飯でも食べながらどうだい?』


特に飯にも困ってはいないが、奢ってくれると言うならぜひ話を聞こう


京介『まぁいいですよ』


???『んじゃ…着いてきて』


男の後に着いていくと

人気の無い店の前についた


見た感じそんなに大きい店ではないが

ボロいという感じでは無くそれなりに清潔感は保たれている感じではあった

外観的に中華料理屋だろうか



???『さぁ…中に入って』


男に言われるがまま店の中に入った

店の真ん中には大きな回転式テーブルが

ポツンと1つだけあり

そこで食事をするようだ


???『実は…この店僕のギルドが管理してる店なんだ』


京介『へーそうなんですか』


ギルドか…そういえばそんな設定もあったっけなとふと思い出す


???『まぁ座って座って…』


京介『あ、はい』

男に着席を促されたのでとりあえず座る


席に座ると男は深々と被っていたフードを

とった

外見的特徴と言えば顔の額の部分には大きな傷があり、メガネをかけていた


???『そういえば、自己紹介がまだだったね…僕は「束縛する鎖」のギルドマスターアルザックという者さ』



束縛する鎖というのはおそらくギルドの

名前だろう…

それにしてもすごいネーミングセンスだな…

この世界では普通なのだろうか…


京介『んで話というのは…』


さすがに大体予想はできるが

社交辞令として聞いておくことにした



アルザック『まぁ簡単に言えば君にギルドに入ってもらいんたいんだ…もちろんタダとは言わないよ…君にとっても悪い話じゃないはずさ』


予想通りだ

ギルドか…

別にギルドなんて入るだけ人間関係が

めんどくさくなりそうなだけだ

生憎金には困っていない…

ココは丁重にお断りしよう


京介『折角のお誘いとても嬉しいんですが…自分ギルドに所属する気は無いんで…』



アルザック『…んーそれは残念だ…僕のギルドに入れば君ぐらいの力があれば金だっていくらだって稼げるのに…』


京介『お金には困ってないんで』


自分は別に飯代と宿代さえあれば

それ以上高望みはしない

武器だってラルカの説明を聞いたから

買い替える意味が無いことはわかったし

特に欲しいものもない



アルザック『女の子とだってたくさん遊べるのに』



京介『…!?』


男は京介の反応をみて

ニヤリと笑うと


アルザック『まぁ…京介君が乗り気では無いと言うなら…』



京介『その話ぜひ詳しく聞かせて下さい!力になれることがあればこの藤井京介全力で協力します!マスター!!!』


ついつい童貞の血が騒いでしまった


でも冷静に考えればお金も必要だった気がするし、マジで別にやましいことなんて考えて無いから

異世界に来てから一度もラブコメ展開に

発展してないことなんて少しも気にしてないから


アルザック『ハハハ気が早いな京介君は…ギルドに入るためにはちゃんとした手続きを踏まないと入れないんだよ…まぁとりあえずこのギルドの活動内容を教えておこうか』



アルザック『簡単に言えば奴隷の売買を主に資金源として活動してるギルドなんだ』


なるほど…奴隷か…

異世界ものではよくありがちな話だ

きっとこの世界でも合法的に奴隷の売買が

行われているのだろう


アルザック『おっと…その前にそう言えば食事を奢る約束だったね…なにか食べたいものはあるかい』


京介『そんなに腹も減ってないのでコーヒー一杯ほどもらえればそれで結構です』


そう言うとアルザックは店員らしき男に



アルザック『客人にコーヒーを入れてやってくれ』


と指示をすると店員はすぐにコーヒーを持ってきて俺の前に置いた


だが恥ずかしい話俺は猫舌なのだ

少し冷めるまで飲まないでおこう



アルザック『で話を戻そう…奴隷の売買をしているって説明はさっきしたよね?だが僕達のギルドの仕入ルートは特殊でね…そこで君に奴隷の輸送を行ってる間の護衛をやって欲しいんだ』


京介『その特殊な仕入ルートとは?』



アルザックは少し黙りこんでしまった

でも少しした後に


アルザック『うーん…本当はこの話は外部に漏らしちゃいけないんだけどね…まぁ君はギルドに入ってくれるみたいだから遅かれ早かれ話すことになるか…』


アルザック『簡単に言うと…小さな村を襲って若い奴隷に使いそうな人間を誘拐してくるのさ…これならコストもそんなにかからないから格安で奴隷が販売できるってわけさ

おかげで僕のギルドは奴隷販売業界ではそこそこ有名でね』


京介『…誘拐?』


アルザック『別にそんなこと気にする必要はないさ、風紀ギルドの連中に気付かれないように細心の注意は払ってるし村の連中だって所詮価値の無い弱者さ…これほど楽して稼げる商売は無いよ』


アルザックは不敵な笑みを浮かべていた

なるほどこっちが本性か


アルザック『もちろん君には上玉の奴隷を何人でも流してあげよう…さぁ京介君!一緒にこの最高の奴隷ビジネスをやろうじゃないか!』


京介『すまんやっぱりその話には乗れない』


アルザックは豆鉄砲を喰らった鳩のような

顔をしている

しばらくしてから


アルザック『…なぜだ!!!最初はあんな乗り気だったじゃないか!?』


確かにたくさん女の子と遊べるって言われた

時は心が揺れ動いたが

さすがにこんな非人道的なことをやってまで

遊びたいとは思わない



アルザック『貴様…!騙したな…!さては

風紀ギルド連中の回し者か!?』


風紀ギルド?

そういえばさっきもそんなワードが出ていたな

リザードの一軒でてっきり

この世界には治安維持組織は無いものかと

思っていたがとりあえずそれ的なものは

存在するようだ


京介『いや…違うけど…』


アルザック『うるさい!黙れ!貴様…この秘密を聞いといて無事生きて帰れると思うなよ…』


これはマズイな…

アルザックの目は血走っている

多分こいつは本気で俺を殺すつもりなのだろう…


でも幸い俺の方が出口側の席だ

このまま席を立って走って逃げれば…



そう考えた京介だが後ろを振り返ると

店員が出口の前にたって退路を塞いでいる



これは…マズイな…


後ろから店員は包丁をもって近付いてきた

目の前にはテーブルをはさんでいるとは

いえアルザックがいる…


とにかく後ろの店員をなんとかして

退路を確保しなければ…



京介はテーブルの上のコーヒーカップを

手に取ると

後ろから迫る店員の顔にコーヒーをぶっかけた

少し冷ましておいたとはいえ…まだ結構な温度を保っているだろう


店員は熱々のコーヒーをかけられ怯む

そのうちに


店員の包丁をもってる方の手首を掴む

もう片方の手で襟を掴む

そして左り方向に崩し

右足で店員の足を払う

要するに大外刈りだ


この技は学校の授業で習う初歩的な技では

あるが

柔道の投げ技の中で最も危険な部類に入る技でもある


理由は簡単


この技は後頭部から落ちることが多いからだ


投げられた店員は固い木製の床に後頭部を

強打

この一撃で店員は気絶したようだ


ふと後ろを振り向くとアルザックはそこまで

迫っていた

木刀を抜く時間は無い


京介はポケットからゴールドを何枚か掴み


京介『オラ!コーヒー代だ!受け取りやがれ!』


とアルザックの顔めがけて金貨をなげつける


金貨とは言えやっぱり金属だから怯ませるには十分なダメージを与えられた



そのまま怯んだアルザックに木刀を叩き込む


アルザックはその一撃で倒れこむ


だがこのクズにはもうちょっとなんかしてやんねーと腹の虫がおさまらない



倒れたアルザックの肘間接をとり思いっきりひねりあげる


これは制圧目的では無い…間接を破壊する目的でだ


ベキャっと音をたててアルザックの肘間接は破壊される



もう片方の手も同様に間接を破壊



その後に指を全部へし折り

無力化させた後

風紀ギルドへ連行した


こうしてなんとか無事宿に帰れた

京介であった












はい…記念すべき20話終了です

まぁ記念すべきってことで少し解説したいと思います

今回京介君が大外刈りを使いましたね

本来投げ技危険=背負い投げというイメージがありますが実は大外刈りなんですよ…はい


しかも背負い投げは威力はそこそこありますが相手に背を向けなきゃいけないので

少し危険なわけですね

しかも大技なだけあってモーションも大きいのであまり実戦的とは言えません


意外と実戦的な技は小外刈りや足払いなど

地味で小さいモーションで早く相手を転ばせる技なわけです

転ばせてしまえば優位なポジションから一方的に殴れます

まぁ相手がブラジリアン柔術などをやっているなどの特殊な場合以外は基本的に勝負が決まったといっていいでしょう


柔道は優位なポジションをとり

相手を一方的に仕留めることに特化しているわけです

これは個人的な意見ですが


以上投げ技解説でした






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