決戦から一週間、そして地区大会へ…
決戦の日から、一週間が過ぎた。
シュンとケイスケは…というと、グラウンドに倒れていた。
「ハァ、ハァ…最近…練習厳しくなってないか…」とケイスケが質問すると、
「代表に決まったから…しょうがないだろ…」とシュンが返す。
二人は地獄の練習に汗を流していた。
「はい、そこの二人!休まない!」
マネージャーの声が飛んだ。
「もう少し休ませて…」と、シュンが弱々しい声を発したが「ダメ!」と一喝された。
「ケイスケ~。」と、シュンは助けを求めたが「よし、やるか!」と、ケイスケは意気込んでいた。
(こいつ…マネージャーがいるからって…)と思いながらも、シュンは練習を再開させた。
時間は流れる。
走ってようが、休んでようが、平等に時間は流れる。
そして、地区大会の日が迫っていた。
「ケイスケ!ほら、そこで耐えろ!」
「シュン!そっからだろ、上げろ!」
監督が叫んでいる。
「ハァ、ハァ、ウォー!」
「ハァ、ハァ、ウァー!」
最後、二人のデッドヒートが繰り広げられ、ゴールした瞬間、どちらも崩れるように倒れこんだ。
「よ~し、お疲れさん。」と監督が一言。
二人は少しの間、立ち上がることが出来なかった。
「明日から軽めの調整にするぞ。」という監督の言葉に「はい。」と答え、練習が終わった。
それから一週間、軽めの調整を行った。
「走り足りね~。」と、ケイスケが叫ぶ。
「じゃあ走ればいいじゃん。」とシュンが返すと、ケイスケは「いや…やっぱ走りたくない。」と、本音がポロッと出た。
「とりあえず、地区大会突破するぞ。」
ケイスケは真顔でそう伝えた。
「あぁ。」
シュンも真剣な顔で答える。
緊迫した空気が流れた。
その瞬間「まぁ、俺の勝ちだろうけど。」とケイスケが発し、部室に向け歩きだした。
「はあ~っ?!何勝手に決めてんだよ!」と言い返す。
「だってそうだろ、代表決めるときに勝ったの俺だぞ!」
「その後の練習で俺だって勝ったじゃん!」
「練習で勝ったって意味ないんだろ。」
「そんなこと言ったらケイスケだって…」
………
……
…。
二人は下校中もず~っと言い争っていた。
そして、月日は流れ、地区大会の日を迎えた…。