表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いきなりバディ学園!  作者: らいず
34/35

34

 教室での雑談。大抵は、いつも決まったメンバーで集まり、そのグループが変動する事は無い。独立したコミュニティだ。

 それでも、変わる時は変わる。このクラスでも、先日から一つのグループに変化があった。

「いやーそれにしてもこれでもかって金髪だよね」

「ま、まあね」

「染めてるんだよね? それにしては大して痛んでないって言うか」

「ま、まあね…」

「んー…。でも黒髪の方が似合いそうだよね花ちゃん」

「ま、まあ…えっ」

「こらすがー。私とは違うんだから、少しは気を遣えっての」

「えー」

「い、いいのいいの! 平気だから…うん、平気なのよね…」

 花子はすっかり、数金と八社宮の二人と一緒に居る事が多くなっていた。その姿はまるで借りてきた猫のようで、転入初日のキャラはすっかり薄れてしまっている。

(どうして…こんなに……。気になってしょうがないわ)

 花子はずっと考えていた。どうしてこんなに、普通に話しかけてきてくれるのか。数金達二人だけなら、まだ納得も出来た。

「野村さーん」

「っ! な、何?」

 しかし彼女達と一緒に居るようになってからと言うものの、花子は他のクラスメイトからも、普通に声をかけられるようになっていた。何かしらの用事でクラスメイトに声をかける事など、ごくごく当たり前ではある。しかし花子にとっては、いつ振りかわからないほどの珍しい事だった。それはこの学園に来てからも同じ。また何か、傷つく事を言われるかもしれない。それを回避する為に、自分がずっと周りを怖がらせ続けていた。身勝手な事をしていた。その後ろめたさがある花子は、話しかけられる度に萎縮してしまっていた。そしてわからなかった。どうしてこんなに、なんでも無い様子で話しかけてくるのか。確かに数金達と一緒に居るようになったとはいえ、自分はあれだけ滅茶苦茶な事をしていたのに、怖くはないのか。

 そうして用事が終われば、周りには今も数金達二人が居る。

(納得できない。わからないから…今はそれがちょっと怖い)

 真意を測りかねて、逆に花子の方が警戒してしまっていた。

「えーそんなの変だってー」

「あんたも結構ずれてるって自覚しなよー?」

「えーっ!」

(それにどうして…。どうしてこんなに…)

「大丈夫大丈夫! ねー花ー!」

「うっ、ふっ、う゛っ」

 バシバシと、数金が花子の背中を叩いて笑う。

(なんで―――!?)

「どうして…」

「ん、どしたの?」

「ああ花子ごめんな? すがも悪気は一切無いんだ。だから許してやって欲しいんだけど…」

「…そうじゃないの」

「あ、あれ…? ほ、ほんとにごめんね? ノリだよ? ノリ」

「そうじゃないの…っ!」

 それは、いつかの叫びほど大声ではなかったが…。教室内の注目を集めるには十分だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ