突然始まる現実パート~その2~
最近暇なので更新が早いです
いやゴールデンウィークぼっちじゃねーし!
「いってきまーす!」
「誰もいない家に何叫んでるんだ?」
「別にいいじゃん、気分だよ気分」
毎朝恒例のやりとり、俺と琴音は同じ私立の学校に通う。
なので自然と出かける時間は一緒になる。
本来なら運動部の琴音の方が早いはずなんだけど…
本人曰く「朝練はやっても意味ない」らしい。
「薙刀は精神統一と集中力の競技だからね、
朝なんて眠くてやってられないよ」
(こんなのがよく運動部でやっていけるな……)
まあヒョロヒョロの俺に言われたくはないだろうがな。
「そういえばお前受験はどうするんだ?」
「もちのろんで影月学園だよ!」
影月学園とは今俺らが通っている学校の名前だ。
中高一貫校でそこそこ頭は良い、たぶん……
(考えてみれば、俺みたいなやつでも通えるなら
あまり頭の良い学校ではないのか?)
……気にしないでおこう。
「お前の学力ならもっと上を目指せそうだけどな」
「いいのいいの、馬鹿みたいに勉強ばっかの人生なんて嫌だし」
「外国語の勉強は?お前の夢だろ」
「独学と通信教育でやってるよ、やっぱネイティブと話さなきゃね!」
琴音は将来、世界中を旅するのが夢らしい。
だから現在は外国語をかたっぱしから勉強している。
英語に関してはもうすでにほぼマスターしたという。
(本当にこいつはチートでしかないな)
学園へはポートランドラインを使う。
「これって結局なんなんだろうね?」
「さあな、鉄道でも電車でもないし……」
「かといってモノレールでもないじゃん?」
「えっと、自動案内軌条式旅客輸送システム?」
「は?」
「いやだってこのサイトにそう書いてあるんだ」
「略称は新交通システムまたはAGT……これは流行らないね」
「まだあまり普及してないからな」
「まあいいや、それよりもさ彼女とかできないの?」
こいつ、平気で俺の心を抉ってくる。
「お前俺に友達がいないの知ってるだろ?」
「あんまり自慢げに言わないでよ」
「でも事実なんだ。しょうがないだろ」
言ってて悲しくなってくる。
「まあ友達いても彼女は作らなそうだよね」
「それはあるかもしれないな」
俺は誰かと一緒に騒ぐよりも、
一人でいる時間が好きだ。
というよりも、人と関わるのが苦手だ。
「でも友達はいたほうがいいと思うよ」
「う……わかってるよ」
「今度友達紹介しようか?」
「後輩なんて余計に話しづらいだろ」
「天文部の後輩は……入らなかったのか」
「その通り」
俺は天文部に所属しているが、
その天文部はワケがあって今年の新入部員は0人だった。
「まあそんな話はいい。ほら、そろそろ着くぞ」
「はーい」
今日も変わらない一日が始める
今日までは
現実パートが長引きそう・・・
早く異世界へ・・・
※2017/05/25 追加、編集しました。