一話
文章作成能力も表現能力もまだまだなので精進します!
読んで下さった方は何でもいいので感想お願いします。
(設定、世界観、主人公は何者か、などの質問はこれから書いていく予定ですのでそれ以外でお願いします)
あの日、確かに彼は言ってくれた。
「好きだ」って。
それだけで私は充分だった。幸せだった。
その日のことを私は一生忘れないだろう。
彼が今までに見たことがないぐらい真っ赤な顔をしながらの不器用な告白。
「そういえばあの日も今日みたいに雪が降ってたよね・・・・・・たっくん」
もう彼は私の隣にはいてくれない。
けれど私は生きていく。
彼のことを覚えている唯一の想い人であるために。
■ ■ ■ ■ ■
道なりにガラス張りになっており外を眺めることのできるカウンター席。
中はレンガ造りのような壁で所々に観葉植物が置かれている。証明は決して多くなく落ち着いた店内。
時折、CDから流れる楽器の旋律。
いつもお世話になっている喫茶店に私は来ている。
いつも暇つぶしとしてここを利用させてもらっているおかげか、いまやこのお店のオーナーとは顔見知りだ。ボーっと外の行き来している人たちをカウンター席から眺めていると。
「なぁなぁ、今日どっかに晩飯でも食いにいこうぜ」
今からの予定を話し合っている数人の男女グループの声が聞こえてくる。
別に聞き耳を立てているわけではない。このお店はオーナーが一人で切り盛りしている小さな町の喫茶店だ。彼らの普段の音量でもこの店内を響き渡らせるには充分なのだろう。
私にとってはもう無縁のもの。
残り少なくなっていたコーヒーを飲み干し、お会計を済ませお店を出る。
「今日の授業なんだっけ・・・」
学校に歩を進めながら肩にかけているかばんからスマートフォンを取り出し時間割を確かめる。
空はどんよりと曇っておりいつ降ってもおかしくない天気だった。確か夕方には雨が降ると天気予報で言っていたっけ。
「・・・・・・折りたたみ忘れた」
別段、今日は急いでるわけでもなんでもなく喫茶店に寄る時間があったにもかかわらず
忘れ物をしてしまう私は本当に間抜けなんだろう。
帰りは降っていないことを祈りつつ、学校を目指すのだった