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『異世界転生したら村の再建を任されたんだが』  作者: パーカー
第三章:封印された和平

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エピローグ その後の均衡

五年後。

中央塔は二本になっていた。

一本は防衛と制御。

もう一本は通信と交易のため。

村はもう“村”とは呼ばれていない。

名は――

均衡自治領ラグナ

辺境の小さな拠点は、

王国と魔族穏健派を結ぶ正式な交易点になった。

市場には様々な姿がある。

人間。

角を隠さない魔族。

商人。

職人。

笑い声。

警戒はあるが、恐怖はない。

石壁は残っている。

だが門は常に開かれている。

守るための壁ではなく、

境界を示す壁。

中央塔の最上階。

俺は書類に目を通している。

交易報告。

南方の気候変動。

王都再編の進捗。

均衡波の定期観測値。

「問題なし」

リゼルが言う。

三大魔獣は現れていない。

原初の鎖は安定している。

大規模戦争も起きていない。

ゼインは今、正式な王国連絡官だ。

だが肩書きよりも、

相変わらず現場にいる。

リオネは第二塔を完成させ、

今は第三の基点候補を調査中。

「均衡は固定しない」

彼女はよくそう言う。

王は健在。

王都は派閥整理が進み、

黒線紋は表の力を失った。

だが完全に消えたわけではない。

均衡は常に揺らぐ。

俺は塔の縁に立つ。

夕暮れ。

畑の向こうで子どもたちが走る。

その中には、

人間と魔族の混成もいる。

それが自然になっている。

「レイ」

振り向くと、ユークが笑う。

「南方からの新商隊が来るってよ」

「忙しくなるな」

笑って答える。

忙しいのは悪くない。

平和は、維持するものだ。

ふと、空を見上げる。

かつて恐怖の象徴だった空。

今はただ、広い。

だが分かっている。

均衡は永遠ではない。

また揺れる日が来る。

その時は。

また繋ぐ。

また修復する。

俺は転生者だ。

だが特別ではない。

特別なのは、繋がった人たちだ。

小さな村から始まった。

守るために戦った。

構造に触れた。

壊さず、繋いだ。

物語は終わった。

だが世界は続いている。

そして。

均衡は、今日も静かに脈打っている。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

小さな村の再建から始まった物語は、

・王都の腐敗

・百年前の和平破棄

・三大魔獣

・原初の鎖

・世界の均衡

へと広がっていきました。

最初は「村を守る」物語でした。

けれど気づけば「世界の構造を修復する」物語になっていました。

この物語で描きたかったのは、

力で支配する均衡ではなく、

理解と接続で保たれる均衡 です。

強くなることは大切です。

でもそれ以上に大切なのは、

・誰と繋がるか

・何を理解するか

・どんな構造を作るか

だったのではないかと思っています。

レイは英雄ではありません。

王でも、魔王でもありません。

ただ、任された村を守ろうとした一人の人間です。

けれど、その一歩が世界に繋がった。

それがこの物語のすべてです。

最後まで読んでくださった皆様、

感想・評価・ブックマークで支えてくださった皆様、本当にありがとうございました。

この物語はここで一度完結します。

ですが――

均衡は揺らぎ続けます。

またどこかで、別の物語が始まるかもしれません。

本当にありがとうございました。

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