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『異世界転生したら村の再建を任されたんだが』  作者: パーカー
第三章:封印された和平

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第39話 結節点

中央塔の骨組みが、夜空に伸びていた。

まだ未完成。

だが、魔力流路は既に壁と繋がっている。

村全体が、かすかに脈打っていた。

「……始まるわよ」

リオネが塔の基礎石に手を置く。

最終接続。

地下の魔力脈へ、中央塔を接続する。

慎重に、ゆっくりと。

俺も隣に立つ。

「流すぞ」

魔力を注ぐ。

壁を伝い、地下水路を抜け、塔の中心へ。

村全体が一つの循環系になる。

その瞬間。

世界が鳴った。

耳鳴り。

空気が震える。

地面が波打つ。

村人たちが顔を上げる。

「来る」

リゼルの声が低くなる。

上空の雲が渦を巻く。

赤ではない。

青白い閃光。

空間が裂ける。

“目”が開く。

空の裂け目の奥に、巨大な光。

三大魔獣ではない。

だが。

その源に近い存在。

「均衡核……!」

リゼルが叫ぶ。

三大魔獣を制御する上位概念。

世界の均衡そのもの。

意思ではない。

機構。

村の塔が光る。

地下の魔力脈が応答する。

「繋がった……」

リオネの声が震える。

成功だ。

だが同時に。

見つかった。

空の裂け目から圧力が降りる。

膝が沈む。

村人がよろめく。

結節点として認識された。

「防御展開!」

俺が叫ぶ。

中央塔が起動。

魔力流路が輝く。

石壁が淡く光る。

衝撃波。

だが今度は流れる。

逸れる。

分散する。

耐えた。

一撃目。

裂け目の奥で光が収束する。

二撃目が来る。

さっきより強い。

ゼインが叫ぶ。

「全員、塔内へ!」

村人が避難。

ミラとカイルが最後尾を守る。

二撃目。

衝撃。

塔が軋む。

石が砕ける。

だが崩れない。

魔力循環が加速する。

村が一つの生命体のように脈打つ。

「持ちこたえろ!」

俺は塔の中心に立ち、全力で魔力を流す。

リゼルが補助。

リオネが流路を調整。

そして。

裂け目が、ゆっくりと閉じ始める。

均衡核は判断した。

“危険ではない”

“均衡を崩す存在ではない”

試されたのだ。

空が元に戻る。

夜の静寂。

全員がその場に崩れる。

塔は立っている。

傷はある。

だが、壊れていない。

リオネが呟く。

「成功よ」

「村は認識された」

終わりではない。

始まりだ。

リゼルが低く言う。

「これで三大魔獣は即座には動きません」

均衡核が判断した。

村は破壊対象ではない。

“調整対象”。

ゼインが笑う。

「村が世界に登録されたな」

軽口だが事実だ。

俺は塔の上から村を見渡す。

小さな灯り。

石壁。

畑。

仲間。

ここはもう、ただの村じゃない。

世界の結節点。

均衡に触れ、均衡に耐えた拠点。

だが。

遠く王都。

黒線紋当主が静かに呟く。

「……起動したか」

予想外ではない。

想定内。

盤面は、さらに大きくなった。

第39話まで読んでいただきありがとうございます。

ついに村が“結節点”として認識されました。

三大魔獣ではなく、

その上位概念である均衡核。

世界の構造に直接触れました。

そして耐えました。

これで即座の魔獣襲来は避けられます。

ですが――

均衡に触れた以上、代償はあります。

次回、その代償が明らかになります。

感想・評価・ブックマーク、本当に励みになります。

ここからさらに物語は深化します。

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