第4話 本文 最初の成果が、村に希望をもたらす
第4話です。
今回は、森で得た成果を村へ持ち帰る回になります。
戦闘の派手さは控えめですが、
「村を守る」「人の反応が変わる」
という点が大きな前進です。
村の入口が見えた瞬間、
胸の奥に溜まっていた緊張が、ふっと抜けた。
(帰ってきた……)
腕には、森で仕留めた野ウサギ。
腰には、ゴブリンから奪った短剣。
レベル3になったとはいえ、
見た目は相変わらず一般人だ。
だが――
「おかえり!」
最初に駆け寄ってきたのは、
あの少女だった。
「……無事でよかった」
そう言うと、
村人たちも次々に集まってくる。
「それは……食料か?」
「まさか、一人で?」
ざわつく空気。
俺は野ウサギを掲げた。
「今日の分の食料は、確保できました」
その瞬間、
村に小さなどよめきが起きた。
村長の家で、
狩りと戦闘の報告をする。
「ゴブリンを……?」
「はい。二体だけですが」
嘘は言っていない。
実際、二体だ。
「……信じられん」
だが、短剣を差し出すと、
村長は黙り込んだ。
「確かに、ゴブリンの物ですな」
(信頼、少しは得られたか)
野ウサギは、
村人たちで分け合うことになった。
久しぶりの肉に、
子供たちの顔が明るくなる。
「おにいちゃん、すごい!」
その言葉に、
胸が少しだけ痛んだ。
(まだ、全然すごくない)
その夜、
村人全員で簡単な食事を取る。
焚き火を囲みながら、
俺は気づいた。
(守るべきものが、ちゃんと見える)
だからこそ――
「明日から、簡単な柵と罠を作ります」
俺の言葉に、
数人が顔を上げた。
「森で使えそうな材料を見つけました」
「それと、罠なら子供でも手伝えます」
村長が、ゆっくりと頷く。
「……皆で、やりましょう」
その瞬間。
【クエスト達成】
【村の再建:段階1】
【経験値を獲得しました】
【レベルが3 → 4に上がりました】
(村のために動くほど、強くなる)
確信に変わる。
戦わなくても、
守ることで、成長できる。
(これなら……)
夜空を見上げる。
小さな村。
小さな希望。
だが、確かに前に進んでいる。
翌朝。
見張り役の老人が、
険しい顔で戻ってきた。
「……森の奥で、数が増えとる」
「ゴブリンじゃ」
(来るな……とは言えないか)
俺は短剣を握りしめた。
守るべき村は、ここにある。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
今回は
「成果を持ち帰る」
「村人の反応が変わる」
ことを重視した回でした。
主人公はまだ弱いですが、
村との関係が、少しずつ前進しています。
次回から、
本格的な村づくりと防衛準備が始まります。
感想・評価・ブックマーク、
とても励みになります。
よろしくお願いします。




