表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『異世界転生したら村の再建を任されたんだが』  作者: パーカー
第三章:封印された和平

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/51

第36話 王との密約、そして襲来

王城の地下応接間。

表向きは極秘会談。

王は近衛を退け、俺と向き合った。

机の上に置かれたのは、

半分に裂けた和平条約原本。

「……確かに我が祖の印だ」

王の声は低い。

怒りでもなく、恐怖でもない。

重さ。

「なぜ今まで知らされなかった」

俺は正面から問う。

王は沈黙し、やがて言う。

「王は全てを知るわけではない」

黒線紋。

実権派閥。

王権の空洞化。

「三大魔獣の封印も、同時代です」

リゼルが補足する。

王の目が細まる。

「均衡装置か」

理解が早い。

愚王ではない。

「陛下が動けば、戦争は止まる可能性があります」

俺の言葉に、王は即答しなかった。

「だが黒線紋は内乱を起こす」

「王都が割れる」

現実。

「時間をくれ」

王は言った。

「証拠を整え、近衛を固める」

密約。

公ではない。

だが、王は動く。

村へ戻る道中。

胸の奥に、かすかな希望。

だが。

それはすぐに打ち砕かれる。

村の外れ。

黒煙。

鐘の連打。

「襲撃だ!」

丘の向こうから溢れる魔物の群れ。

ゴブリン。

オーク。

狼型。

数百。

統率されている。

(自然発生じゃない)

誰かが煽っている。

黒線紋か。

強硬派か。

あるいは。

「配置につけ!」

カイルが叫ぶ。

石壁は修復途中。

完全ではない。

先頭のオークが門を打つ。

振動。

二体、三体。

圧力。

俺は飛び出す。

「止めろ!」

だが数が多い。

前回より明らかに多い。

長期戦は不利。

その時。

森側から別の気配。

高速。

鋭い。

影が群れの側面を裂く。

銀髪。

双剣。

一閃で三体を切断。

動きが違う。

「……遅れたか?」

若い男。

軽装。

だが目は戦場慣れしている。

「誰だ!」

俺の問いに、男は笑う。

「辺境を荒らす群れは嫌いでな」

「傭兵だ」

名は――

ゼイン

元王都遊撃部隊。

黒線紋のやり方に嫌気が差し、離脱。

王の密命を受けていた。

(動きが早い)

王は本気だ。

ゼインが言う。

「左を抑えろ!」

指示が的確。

群れの中核を見抜く。

統率個体を先に狙う。

俺は前線へ。

「核は後方!」

指差す先。

異様に大きなオーク。

目が濁っている。

魔力で操られている。

ゼインと同時に踏み込む。

連携は初だが、息が合う。

俺が足を止め、ゼインが首を刎ねる。

核崩壊。

群れが乱れる。

石壁の上から弓雨。

ミラの槍が突き出る。

村全体が動く。

一時間後。

群れは散った。

被害は軽傷多数。

死者なし。

息を整える。

ゼインが剣を拭う。

「王から伝言だ」

「村を守れ、と」

王は動いている。

表ではなく、裏で。

リゼルが低く言う。

「偶然ではありません」

「魔物は誘導されています」

やはり。

構造はまだ生きている。

ゼインが俺を見る。

「王と黒線紋、どちらに付く?」

試す目。

「王でも黒線紋でもない」

俺は答える。

「戦争を終わらせる側に立つ」

ゼインが笑う。

「面白い」

村の石壁の上。

新しい戦力。

新しい同盟。

王の影の支援。

だが敵も動く。

空は静か。

だが均衡はまだ揺れている。

第36話まで読んでいただきありがとうございます。

・王との極秘接触

・魔物の大規模襲撃

・そして新キャラ、ゼイン登場

物語は勢力戦へ完全移行しました。

王は動き始めました。

ですが黒線紋も止まりません。

そして魔物の群れは偶然ではない。

構造はまだ生きています。

ここからは同盟構築編。

村は孤立拠点から、

中心拠点へ変わっていきます。

感想・評価・ブックマーク、本当に励みになります。

次回、さらに影が動きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ