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『異世界転生したら村の再建を任されたんだが』  作者: パーカー
第三章:封印された和平

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第32話 奪われた原本、目覚める災厄

王都中央広場。

夜明けとともに人が集まり始めていた。

エルシアは原本を抱え、

壇上へ向かう。

あと数十歩。

それだけで歴史が変わる。

「止まれ」

低い声。

黒線紋私兵が屋根から降り立つ。

隊長。

今度は本気の殺気。

「それは王都の安定を乱す」

刃が閃く。

仮面が結界を張る。

火花。

だが数が違う。

私兵は既に配置済み。

完全に読まれていた。

「公開はさせない」

隊長が踏み込む。

俺が割り込む。

斬撃。

衝撃。

石畳が砕ける。

その瞬間。

空が裂ける音。

違う。

魔導砲でもない。

魔族強硬派でもない。

もっと重い。

もっと古い。

王都全体に響く、咆哮。

地面が震える。

塔の上空に黒い影。

巨大。

翼。

だが魔族ではない。

「……まさか」

仮面の声が凍る。

「世界三大魔獣の一角――」

空を覆う存在。

伝承級。

国家単位でしか対処できない存在。

名は――

《天墜のヴァル=ゼリオス》

百年前の戦争で封印されたはずの魔獣。

なぜ王都上空に。

広場が混乱する。

民衆が逃げる。

王城の結界が発動。

光の壁。

だが魔獣の一振りで軋む。

「黒線紋……!」

エルシアが叫ぶ。

隊長の目は冷静だった。

「計画通りだ」

理解する。

和平条約が公になれば戦争は止まる。

止まれば魔石需要も止まる。

ならば。

もっと大きな“戦争理由”を作る。

魔獣襲来。

恐怖。

国家総動員。

「世界三大魔獣とは」

仮面が息を呑みながら説明する。

・空を裂く《天墜のヴァル=ゼリオス》

・海を割る《深淵のレヴィオル》

・大地を呑む《地殻王バルグラム》

三体。

世界の均衡装置。

存在自体が抑止力。

その一体が、動いた。

「封印は王都地下だ」

俺は思い出す。

第三層。

和平条約と同じ時代。

繋がっている。

隊長が言う。

「和平など幻想だ」

「世界は恐怖で統治する」

狂っている。

だが計算されている。

魔獣が再び咆哮。

王城結界がひび割れる。

時間がない。

隊長が隙を突き、

エルシアから原本を奪う。

「証拠は消える」

刃が振り下ろされる。

紙が裂ける。

半分が宙に舞う。

俺は飛び込む。

燃え落ちる紙片を掴む。

完全ではない。

だが核心部は残った。

署名と裏切り条文。

魔獣が王城の塔を掠める。

崩落。

悲鳴。

王都は戦場に変わる。

黒線紋隊長は笑う。

「見ろ」

「これが必要とされる現実だ」

恐怖。

混乱。

和平どころではない。

だが。

俺は握り締める。

半分でもいい。

真実は残った。

仮面が低く言う。

「これは偶然ではありません」

「三大魔獣は自然発生しない」

誰かが封印を解いた。

黒線紋か。

強硬派か。

あるいは――

もっと上。

空を覆う影。

王都が揺れる。

物語は国家規模を越えた。

世界規模へ。

「逃げるぞ!」

今は生き延びる。

真実は手にある。

半分でも。

遠く。

ヴァル=ゼリオスの瞳が、

一瞬こちらを向いた。

見られた。

認識された。

村だけでなく。

王都だけでなく。

世界に。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

ついに――

物語は国家規模を越えました。

・和平条約原本の奪還未遂

・黒線紋の真の狙い

・そして世界三大魔獣の出現

黒線紋は真実を消すだけではなく、

“恐怖そのもの”を王都に落としました。

和平を止めるために、

戦争を必要とさせるために。

三大魔獣は伝承級の存在です。

単なる強敵ではなく、世界の均衡に関わる存在。

なぜ封印が解けたのか。

誰が解いたのか。

黒線紋か、それとも別の意志か。

そして――

魔獣がレイを“認識した”意味とは何か。

第三章はここから一気に加速します。

感想・評価・ブックマーク、本当に励みになっています。

物語はいよいよ世界編へ。

引き続きよろしくお願いします。

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