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『異世界転生したら村の再建を任されたんだが』  作者: パーカー
第二章:拠点進化 〜支配を拒む村〜

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第22話 魔石輸送路

第22話 前書き

第22話です。

敵を知ったら、すぐに動くわけではありません。

勝つために必要なのは、準備と計算。

小さな村の反撃は、静かに形になります。

ラグナの屋根の上。

夜風が強い。

王都郊外へ向かう街道を、

何台もの馬車が通る。

その中に混じる、黒塗りの馬車。

護衛は八名。

鎧は統一されていない。

(軍じゃない)

私兵。

黒線紋の。

「頻度は?」

俺の問いに、仮面が答える。

「三日に一度」

「魔石の回収日です」

荷台には封印箱。

魔石は高価だ。

戦争の血液。

「護衛は固定?」

「隊長だけ固定」

「他は入れ替え」

合理的だ。

だが穴もある。

俺は地図を広げる。

都市外周。

街道。

森の入り口。

川沿い。

(ここだ)

都市から一刻ほどの、

林道の狭窄地点。

馬車が減速する。

視界が悪い。

伏せやすい。

「正面からは無理」

「分かっています」

仮面が頷く。

「では?」

「事故にする」

答える。

具体案。

① 前日夜に林道の地面を緩める

② 先頭馬を転倒させる

③ 混乱中に箱だけ奪取

④ 全滅は狙わない

目的は破壊ではない。

資金を揺らす。

「箱は持ち出せる量か?」

「一つなら可能」

仮面が計算する。

「ただし、逃走路の確保が必要」

川沿いだな。

水で足跡を消せる。

「人質の場所は?」

「輸送路の先」

完全一致ではない。

だが近い。

今回で位置をさらに絞る。

問題は一つ。

「お前たちの派閥は動かないのか」

俺は仮面を見る。

「穏健派は表立って動けません」

「強硬派に露見します」

つまり、基本は俺一人。

いい。

それでいい。

屋根の下。

王都兵の巡回。

緊張が増している。

何かを警戒している。

(内部にも揺らぎがある?)

「実行は明後日」

俺は言う。

「今日と明日は下準備」

仮面が問う。

「失敗した場合は?」

「死ぬ」

即答。

迷いはない。

夜空に雲が流れる。

村の石壁が脳裏に浮かぶ。

ユークとトルの顔。

村長の言葉。

守るだけじゃ足りない。

だから動く。

「一つだけ忠告」

仮面が静かに言う。

「黒線紋は、想像以上に冷酷です」

「資金よりも、人質を優先するかもしれない」

つまり。

揺さぶれば、報復もある。

「なら急ぐ」

躊躇はしない。

小さな村が、国家の血流に刃を入れる。

その重さを理解した上で。

遠く、黒塗りの馬車が灯を消す。

次の輸送は二日後。

静かな反撃が、動き出す。

戦闘ではなく、計画の回でした。

黒線紋派閥の資金源へ初めて触れます。

次回、実行に移ります。

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