第1話 異世界転生したら、村の再建を任されたんだが
はじめまして。
本作を開いていただき、ありがとうございます。
この物語は
「最弱スタートから、村を守り、育て、強くなっていく」
異世界転生ファンタジーです。
・最初から最強ではありません
・敵は徐々に強くなります
・村の成長=主人公の成長です
・仲間も装備も、一つずつ積み上げていきます
派手なチートよりも、
「少しずつ前に進む達成感」を大事にして書いています。
ゆっくりですが、確実に強くなります。
村も、仲間も、世界も。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
目を覚ました瞬間、
俺は「詰んだ」と理解した。
目の前に広がっていたのは、
半壊した木造の家と、
焦げた地面、
そして――
「……生きてる人、少なすぎないか?」
立ち上がった俺の視界に入ったのは、
老人が数人、子供が数人。
働き盛りの大人は、ほとんど見当たらない。
(ここ、村……だよな?)
その時だった。
――カチン。
頭の奥で、何かが弾ける感覚。
視界の端に、見慣れない文字が浮かび上がった。
【名前:レイ】
【レベル:1】
【職業:なし】
【HP:18 / 18】
【スキル:なし】
「……最低スタートかよ」
思わず苦笑する。
チート能力も、勇者職もなし。
装備に至っては――
【装備】
・木の棒(耐久:低)
(せめて剣をくれ)
だが、文句を言っても始まらない。
「おにいちゃん……?」
声をかけられて振り向くと、
そこにいたのは、痩せた少女だった。
「村長が……呼んでる」
嫌な予感しかしない。
村長の家――
と言っても、他より少し屋根が残っているだけの建物だ。
「あなたが……目覚めた“外の世界の人”ですな」
白髭の老人が、深く頭を下げてきた。
「……は?」
理解が追いつかない俺に、
村長は続ける。
「神託がありました。この村を立て直す者が現れる、と」
(神託? 俺?)
いや、待て待て。
「それって、俺がやるってことですか?」
「はい」
即答だった。
(重すぎる役割を、レベル1に任せるな)
だが、村長は静かに言った。
「この村は、もう一度魔物に襲われれば終わりです」
「戦える者も、逃げる力も、残っていない」
「……だから、あなたに託したい」
沈黙。
村人たちの視線が、俺に集まる。
(逃げる選択肢もある)
この世界に来たばかりだ。
責任なんて、ない。
――でも。
さっきの少女の、不安そうな目が脳裏に浮かんだ。
「……分かりました」
俺は、ゆっくり頷く。
「村の再建、やります」
その瞬間。
【クエスト発生】
【村の再建】
報酬:???
失敗条件:村の壊滅
(ああ、もう後戻りできないな)
こうして俺は、
滅びかけの村を背負うことになった。
レベル1からの、
本気の異世界生活が始まる。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
今回は
「物語のスタート地点」
として、かなり厳しめの状況から始めています。
主人公はまだ
・レベル1
・装備は木の棒
・味方もほぼゼロ
ですが、次話以降で
村の問題点 → 解決 → 小さな成功 → レベルアップ
という流れを丁寧に描いていく予定です。
感想・評価・ブックマークは、
今後の執筆の大きな励みになります。
一言でも大歓迎です。
次回は
村の現状確認と、最初の敵の影
が見えてきます。
それでは、
第2話でお会いしましょう。




