恋の終わりと、始まり 3
今日は待ちに待った休日で。
しかも滅多に休めない日曜日。
溜まった疲れを睡眠で解消中に、蓮からのラインで起こされて。
それでも、久しぶりに蓮の部屋へ泊まって、お酒でも飲みながら一緒に過ごそうと、ルンルン気分でやって来たのに。
「バカみたい」
2月の澄んだ空へ溜息を吐き出した。
子供の頃は漫画家になりたいと思ってた。
ううん。周りの誰よりも絵は上手かったし、学校の先生や友達連中が私の絵を見て持ち上げてくれるから、漫画家になれると自惚れてた。
あの頃からC-ielは私の青春であり、同時に夢で。C-ielこそが唯一、私が輝ける最高の舞台だと確信してた。
けれど現実は。
上を見上げれば、私の立ってる場所から頂点なんて見ることすらできず。C-ielのコンテストへ応募した漫画はことごとく落選。落選。また落選。
自分の才能に限界を感じ、挫折してた私の側で "凪沙ならできるよ" そう励ましてくれたのは、何時だって蓮だったのに。
「蓮……、どうしてよ……」
漫画家にはなれないけれど、C-ielをどうしても諦めきれなくて。
携わりたいと思って就職したC-ielの出版社。
内定を貰ったときは蓮も喜んでくれた。
もちろん仕事の忙しさは覚悟の上。
充実してるし、それなりに楽しい。
夢は叶ったのに、その結果がこれ。
浮気される隙も時間も、与えてしまったのは他でもない。
──この私だ。




