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見えない現実

作者: 月野 光

雲一つない空

けれど

私のメガネは曇る

何も見えない

そして怖い


ぼんやりと映し出されたあなたは

私を手招きしている


ゆっくり ゆっくりと

歩を進め

あなたにたどり着けたはず

しかし あなたはここにいなくて

ずっと そう ずーっと先を

歩いていた


いくら走っても

手を伸ばしても

叫んでも

歩くあなたは一回も

私に気付かない

あなたに届かない


いつの間にか空いてしまった心

いつの間にか空いてしまったあなたとの距離


私は いったいどうしたらいい?

今日も私は自分に問いかけ

答えの出ないまま

また眠り

朝を迎える


まるでこの時間に閉じ込められたように


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