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溜息の日 part-06
僕は、少しの間谷川さんに悪意を(なぜか)向けていたが、まもなくするとピザがやってきたのでそれを中断せざるを得なかった。僕は熱めのピザを頬張りながらも、少し桜さんのことを考えていた。彼女は前のように口を数回パクパクし、(この人は人格で喋っている時は声を口に出さないな)そしてから攻撃的な目つきに変わった。それにしても、表情がよく変化して、疲れねぇ~かおい。僕のそんな心情を知ってか知らずか、谷川さんは口を開き、僕を脱力させた。
「あんた、そんなこと思ってないで、早く食えば?」
やれやれ。




