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僕と彼女の交換日記:春  作者: 齋藤 一樹
2章
17/70

青息吐息 (1)

僕は歓迎の挨拶とやら(書いてて思ったんだが、なんで歓迎なんだ?一年代表ならわかるが)が終わり、次に事務連絡をする、と部長は言い出した。といっても事務連絡は前日にしたばかりだし、まだ何かあるのか?と思っていたら、部長は、

「来週の土曜日、用品の買い出しにいきます」といった。それは部長が一人で行くのか、と問う前に部長がまるでテレパシー能力か、人の表情から思考パターンを読み取るのが得意なのかは分からないが、口を開いて、

「もちろん部員全員で行くよ」と言い出した。その時はさすがに苛立って、言い返した。「全員の予定を聞かずに、しかも当てずっぽうに決めましたよね部長……ぅ!?」

すると部長はえっへんと咳払いし(どうしてこいつも桜さんもこうも咳払いがわざとらしいんだろうか)、

「君たちの予定は最初からわかっていたぞ」と言った。

僕はかぶりをふり、「そんなの分かるわけないじゃないか」といったのだが、部長もかぶりをふりふりした後、

「そこのキミの幼なじみ君に聞いたよ。」と答えた時には、僕は幼なじみを鋭い目つきで睨んでいた。なんでこいつは部長と親しくなってんだよ。いつのまにすぎるだろ。

すると、さっきっから女と話していた、ほぼ見知らぬ男が話を割ってきた。その男、答へて曰く、

「さっきっから黙って聞いてたけど、よくもこういけしゃあしゃあといえるなあ部長」

その言葉に少しの威圧感があったため、少しビビったりもした。しかし部長は怯むまもなく、

「そなたは昔はもっと常識人で、ツッコミの帝王だったのに、なんでヤンキー化してんの?」

すると、その男は言った。

「それをいうなそれを!」

どの言葉がどうやら部長は(部長ってsなのか?)満足したらしく、またしても、謎の微笑で、

「では、駅前に11時集合!、今日は解散!」

といった。やれやれ、なんでそんな買い出しに行かなきゃならんのだ。まあSOS団みたい9時集合ではない点は、良かった。もしそんな早い時間に集合だったら、僕は土日の疲労が積み重なって、部長氏みたいな変な人格になってしまうであろう。と、その時の俺はそう考えた。


時間はその日の放課後へと進む。

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