◆第18話 リヴィエイラの戦い 上
※今回ちょっとグロめです。
リヴィエイラ滞在24日目。藤子はレストンらと1日起きにダリルの護衛として立ち回っている。この日の藤子は、オフであった。
とはいえ、娯楽の少ない世界である。やることと言えば街を見て回るくらいしかない。が、それすらももはや見るところがない。藤子は今さらながら、セフィによる文化振興の重要性を感じつつ、市場が見下ろせる広場で街の様子を眺めていた。
リヴィエイラの市場は、大きく2つに分けられる。
1つは、この街に住んでいるものたちが持っている商店が並ぶ市場。当然、土地に根差した店ばかりであり、日本で言うところの商店街に近い雰囲気である。その立地上、街の中でも中央に近い。
この辺りを行き来する人間は、やはり地元民が多いのだろう。シエル王国のそれとさほど変わりのない姿の人々が行き交っている。
もう1つは、街の外から商売にやってきたものたちが一時的に構える市場。申請した期間内のみ店を広げられるというもので、フリーマーケットとでも言えばいいか。こちらは街の外延部を占めている。
この近辺にいる人間は、この国のものとは異なる様式の出で立ちが多い。旅人や冒険者などが、大多数を占めているのだろう。
そしてこの街においては、後者の方が圧倒的に広いスペースで展開している。中間貿易の要所なのだから、ある意味で当然である。今藤子が眺めているのも、後者だ。と言うより、この街の郊外はほぼすべてこうした市場だ。
外側と内側で、まるで表情の違う街。リヴィエイラに対する藤子の感想は、おおむねそんなところであった。
「ふむ……今日も全部できっかり30人か」
リンゴもどきとでも言うべき果物、ナァクルを手の上でもてあそびながら、藤子がひとりごちる。
それからナァクルに、無造作にかぶりつく。やはりリンゴのような音が、小気味良く響いた。しかしその味は、どちらかと言えばみかんである。
「しかし毎回内訳が少しずつ違う。非番か何かを設け、交代でしておるのじゃろうな」
実を咀嚼しながら、さらにつぶやく藤子。
さて、彼女は何を見ているのか?……それはずばり、民衆に紛れている騎士たちである。
10日程前のことだ。この街に、1つの騎士団がやってきた。どこからでも目を引く、美しい青い鎧兜が実に特徴的だった。
述べ100人ほどの騎士たち全員がそれに身を包み、一糸乱れぬ堂々としたたたずまいで街に入ってきたのである。藤子の感想は、「武田の赤備えならぬ、フロウリアスの青備えか」だった。
しかしその感想、案外外れでもない。
青い鎧兜こそミスリル製の輝きを放つ代物であり、すなわち色を塗ったものではない。しかしそれらを身にまとう彼らこそ、グランド王国が擁する精鋭部隊、天空騎士団だったからだ。
騎士団であればこそ、彼らは全員が騎乗していた(もちろんティマールだが)し、目立つ出で立ちを敢えてできるだけの実力が備わっていることも、まったく疑いようはない。その事実背景は、まさに武田の赤備えと十分に比肩しうるものである。
ところが、そんな彼らがこの街に来てからしていることと言えば、ただの警邏である。ただの、という表現は、警備を主任務としている者たちに失礼かもしれないが。それでも、彼ら精鋭部隊がわざわざやることではない。
さらにそんな警邏を行う、どう見ても騎士然とした者たちとは別に、一般人に扮した騎士たちが何かを探っている。
藤子の目は、これを正装の騎士たちを隠れ蓑にした情報戦と見た。何かはわからないが、屈強な騎士たちが敢えて身分を隠してまで、市井の中でかき集めようと思うだけの情報があるのだと。
そしてそう確信すればこそ、藤子にはそれがどうにも楽しい事件の匂いが感じられてならなかった。
「官軍がわざわざ偽って捜索をしているところを見るに、この街にどうしても逃したくない賊がいる……といったところか。たまにそれらしきものをしょっ引いているところを見るに、確定だと思うが……」
ナァクルもう一口。しゃりしゃりという、やはりリンゴを思わせる音が鳴る。
「……これ以上手こずると、手痛い反撃にあうぞ。果たして間に合うかのう?」
半分ほど実を平らげ、つぶやく藤子。だがすぐに底意地の悪い笑みを浮かべると、
「できれば間に合わんでくれると、わしとしてはとても嬉しいのじゃがな」
そう締めくくった。
彼女は、誰よりも時間を持つ「不老不死」である。その彼女にとって、退屈とは何よりも打倒すべき敵なのだ。
ただし彼女の場合……事件ですらただの余興に感じられるくらいには、その感覚は麻痺しているのであった。もしかしたら事件に巻き込まれるであろう人々にとっては、たまったものではないだろう。
しかし、沈黙は金である。誰も知らない事実は、最初から存在しないも同然なのだ。
それからしばらく、彼女はその場で残りのナァクルを楽しんでいた。その顔に浮かぶ、年ごろの少女らしいにこやかな笑みが、昏い、享楽的な感情から来ていると看破できるものなどこの場にはいない……。
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藤子の瞑想を遮ったものは、この世界では珍しい爆発音だった。
「来たか」
宿の自室で結跏趺坐していた彼女は即座にそれを解き、窓から身を乗り出して街の様子に目を配る。その目はいきいきと輝き、口元には抑えようのない喜びがはっきりと浮かんでいた。
先行きの暗雲を感じてから、既に4日。藤子の予想は的中し――今、リヴィエイラの各所で断続的に爆発が上がっている。
「おうおう、派手にやりおるわ。魔法の気配がないことを考えると、火薬かそれに類するものを使っておるな?」
そのまま窓から飛び出すと、藤子は青い光の粒子をまとって一気に屋根の上まで飛び上がる。そうして、街の様子を楽しげに睥睨する。
あちらこちらで、悲鳴が聞こえる。逃げ惑う人々が、眼下の路地でも大勢いた。
しかし、彼らの動きは意外と落ち着いている。原因は、各所で避難誘導に当たる天空騎士団員だろう。
なるほど、精鋭は伊達ではない。不測の事態でも慌てることなく、的確に指示を飛ばしている。さすがに、トレードマークの青い鎧兜を身に着けたものは少ないが、内偵調査をしていたのだから仕方ないだろう。
それとは別に、完全武装でティマールを駆る騎士たちがいる。下手人を捕縛するため、現場へ急行しているというところか。
爆発は、もう聞こえなくなっていた。
「……ふむ。まずは街を閉ざすか」
状況をさっと確認し、藤子はつぶやきと共に空に舞い上がる。そして……頂点で3人に分裂すると、それぞれが異なるほうへ向けて一気に街を駆ける。
向かう先は、方角こそ違えど同じ場所だ。街の出入りを管理する出入り口。たった3か所しかないそれらに、同時に情報を伝えるために、藤子は並列存在の技術を惜しげもなく使ったのだ。
出入り口に辿り着いた3人の藤子は、いずれも天空騎士団長の名を出して、出入り口をふさぐように伝える。
もちろん、相手が信じるかどうかは運だった。しかし、訓練されている天空騎士たちならばともかく、出入り口を固める衛士たちは意外とあっさり彼女の言葉を信じた。
信じてもらえなかった場合の次善の策は無駄になったが、ともあれ最初の目的を果たした藤子は、次の行動へ移る。目指す場所は街の一角、ダリルが店を構えていた市場だ。もちろん、それと同時に分身は消した。
「これはまた派手にやったもんじゃのう」
その一角は、爆発により炎上していた。可燃性のものがまかれていたのか、爆心地の周辺には決して弱くはない規模の炎が踊っている。
また、爆心地そのものはほとんど黒く炭化してしまっている。相当な熱量であったことは、疑う余地もない。そこにいたであろう人間の最期も。
そこに足を踏み入れた藤子は、さすがにもう笑っていない。が、その心のうちには、遠足に向かう小学生のような煌めきが踊っている。
悲鳴や怒号、鳴き声が響き渡る中、藤子は歩を進める。それに合わせて、周囲の炎が消えていく。と同時に、その周囲で打ちひしがれていた人々の傷も、一瞬にして治っていく。
混乱から困惑へ色を変えた喧騒のさなか。そんな場の雰囲気を無視したまま、彼女はある一点で足を止めた。
「……やれやれ。責任感の強いものが早死にするは、何処の世界も同じかのう」
その足元には、背中が焼けただれ、見るも無残な状態でレストンが転がっていた。
ゆっくりとしゃがみ、その巨体を抱き上げながら藤子は、半開きにした青と赤の視線を力の抜け切ったライオン顔へ向ける。
「まったく……わしに稽古をつけてもらうのではなかったのか」
そしてその言葉と共に、青い光を全身からほとばしらせた。それはすぐに、レストンの身体を包み込む。
変化は、同時に現れた。あれほど焼け爛れていたレストンの背中が、見る見るうちに治っていく。焼失したはずの肉体の組織が、寸分たがわぬ再生をなし、あっという間に彼の身体を元通りにしてしまったのだ。
「……う、ぐ……っ」
そしてさらにその直後、なんとレストンがうめき声をあげた。その瞳が、ゆっくりと開かれる。
「よう、起きたか」
「……と、トーコ? 俺は……」
「お主は運が良い。即死していたら、さすがのわしも蘇生はできぬからな」
やや呆けた顔のレストンに、そう言って藤子は笑った。
「……助けてくれたのか」
「同僚じゃろうが。もっとも、後回しにさせてもらったがな。すぐには死なぬと判断したからじゃが、そこは許せ」
「助けてもらっておいて、文句は言えんよ」
ぶっきらぼうに言いながら、レストンはのそりと立ち上がった。既に、失われたはずの体力や気力も回復している。
そして数瞬、彼は頭をかいて逡巡しているようだったが、
「……ありがとよ」
正面から藤子の顔に、そう言った。それを受けて、藤子がにこり、と笑う。
「どういたしまして」
「……そうしてりゃ、少しはかわいげもあるんだがな」
「くくく、そんなものはとうに捨てたさ。それよりレストン、ダリルたちはどうした?」
「……意識がもうろうとしていたから、はっきりとはわからん、だが……恐らく、連れて行かれた」
己の失態をここではっきりと認識したのだろう。彼はきっと歯をかみしめると、表情を険しくした。元々ライオン顔で強面な彼だが、それによってさらに強面になる。
しかしそれをこともなげに受け止めて、藤子は笑った。今度は、にやり、と。
「うむ、やはりな。では参ろうか」
「……あん?」
「ダリルたちを連れ戻すんじゃよ。それともお主、ここで留守番するか?」
「んなわけねえだろ」
いかにも挑発といった藤子の言葉に、レストンが牙を剥いて顔を近づけた。普通の子供なら、間違いなく泣く顔である。
だが藤子は、笑った。それこそ、悪役か何かのように。
「なれば参るぞ。なあに、すぐ近くじゃ」
そして彼女が差し出した小さな手を、
「……おうよ」
レストンの大きな手が握った。
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混乱が渦巻くリヴィエイラの街並み。その細く、入り組んだ路地を、決して身綺麗とは言えない出で立ちの者たちが走っていた。
彼らは大きな荷車を引きながら、器用に速度をさほど落とさずにこの狭い路地を進む。その動きに無駄はほとんどなく、まるで普段からこうした行為をしているようである。
そんな彼らが引く荷車に載っているのは、商売道具の類ではない。猿轡をはめられ、全身を縛られた人たちだ。その中には、ダリルやレストンの仲間たちもいる。
あの爆発が起きる直前、彼らはすんでのところで異変に気付いたレストンにかばわれ、死を免れていた。しかし同時に、死に瀕したレストンを見てしまったことで普段の冷静さを失ってしまった。この不意を、つかれたのだ。その他の乗客も、事情は似たようなものである。
彼らを引く連中は何者なのか? それは、もはや一切の抵抗も許される彼らには、推し量ることはできない。ただ、賊の類だろうという推測自体は可能ではあったが。
その一行が、丁字路に差し掛かった。直後に、一行と同じような状態の者たちが現れる。
「おお、同志か。無事のようだな」
「うむ。そっちはどうだった?」
「ああ、順調だ。このまま合流地点まで行くぞ」
「了解」
それだけ手短に言葉を交わすと、前後に並んだ一行は更に路地を行く。
それを追う騎士はいない。また、阻むものも。そう、「順調」……恐ろしいほどに、順調。
しかし、やはり悪事は千里を走る。
「そこまでじゃ」
「な……!?」
「う、上から!?」
突如、彼らの目の前に1人の少女――藤子が舞い降りた。着地の衝撃は微塵もない。青い光の粒子を振りまくその姿は、彼女の美貌もあって、人々に精霊を想起させた。
しかしその本人は、衆人のそんな思惑など気にする風もなく、にたりと笑う。
「ここから先には行かせぬぞ。大人しく拿捕した者どもを解放すれば良し……さもなくば、生涯忘れ得ぬ後悔をその心に刻んでやる」
青と赤の瞳が、ぎらりと光る。その眼光は尋常ではなく、そこにいた全員が、一人残さずひるんだ。
しかし、数人はそこから回復する。何をバカな、と言いたげに。
「……は、ははっ、何を! これだけの人質を前にし」
だが、彼らにそれ以上の発言は許されなかった。特に、そんなことを口走った男は。
「っがあぁぁぁっ!!?」
彼の耳が、吹き飛んでいた。鮮血がはじけ飛び、男は絶叫と共にその場を転がる。
「発言を許可した覚えはない」
そんな男を、至極どうでもよさそうに一瞥し、藤子は口を開く。
「二度はないぞ……大人しく拿捕した者どもを解放すれば良し……さもなくば、生涯忘れ得ぬ後悔をその心に刻んでやる」
もはや、人質の有無など関係なかった。
対峙したものたちはみな一様に悪魔……そう、そんな苛烈な目を向ける藤子の強烈な殺気に中てられ、その場に崩れ落ちるしかなかった。
そのタイミングを見計らって、今まで陰に潜んでいたレストンが現れた。そのまま手際よく、心の砕けた連中を縛り上げていく。
「……敵ながら同情するぜ」
そんなことをつぶやきながら。
「……トーコさん! やはり来てくれましたな!」
「おうダリル。すまんな、ちょいと遅れてしもうた」
「いえ、……この通り、縛られはしましたが無事ですよ、はは……」
捕えられた面々を解放しながら、藤子はダリルと軽く会話を交わす。その様は、直前までのそれとは正反対である。
彼女と面識のないものたちは、あからさまに彼女におびえているが、それは無理もない。むしろ、なおも普通に接するダリルのほうが尋常ではない。そこはさすがに、歴戦の商人と言ったところか。
「兄貴……! 生きて、生きてたんですね!」
「おう……心配かけたな。とは言うが、トーコがいなかったら死んでたのも本当なんだよな」
一方、レストンも助けた仲間たちに迎えられている。彼らはさすがに付き合いが長いからか、藤子の姿よりもレストンの無事のほうが重要らしい。
「……で、トーコさん。彼らは一体何者でしょうな?」
「さあのう。まあ、それはこれから聞けばいいことじゃ……」
ダリルの問いに、昏い笑みを浮かべた藤子は、先ほど耳を吹き飛ばした男の傍らにしゃがむ。
男はもう悲鳴を上げてはいないが、時折びくんびくんと身体を振るわせて、痛みをこらえている様子だ。
「さて、お主には全て吐いてもらうぞ。なあに案ずるな、抵抗は無駄じゃからのう。安らかに死ね」
そう言うと、怯えた目を向ける男に飛び切りの笑顔を向ける。
そして、直後だ。
「『寄生鬼』」
その宣言と共に、男の身体がツタのようなもので厳重にからめ捕られ、さながら蓑虫のように中空につるし上げられた。
「!?……!?」
何が起きているのか理解できていない男。彼に、周囲の視線が集中する。
刹那。男を拘束しているツタのようなものから、無数の花が芽吹き、そして咲き始めた。色は薄い黄緑。そして花開くとともに、うすぼんやりとした光を放ち始める。
淡い光が路地に満ちていく。それはあえかな幻。かすかに、そして緩やかに瞬く。
幽玄。その一言がまさに当てはまる光景であった。
しかし、現実はそんな生易しいものではない。
「――――!!――――ッ!!」
男は、声を上げることも許されず、その身を蝕まれていく。
美しく咲き誇る花に反比例するかのように……花が絢爛を極めれば極めるほど、男はやせ細っていく……いや、枯れ朽ちていく。まるで、その生命力を花に吸い上げられているかのように……。
「……ふむ。なるほど、そういうことか」
やがて藤子がそうつぶやく頃。ミイラのようになった男の身体は、ツタによって細切れにされて地面に飛び散った。その場にいたほとんどの人間が、そこから目をそむける。しかしそこには、血すら飛ぶことはなかった。
散り散りになった男だったものは、その一瞬のうちに風にまかれて灰になる。それは、風化。
それを見届けて、藤子は後ろに振り返った。唖然とした顔で、さすがに及び腰になったダリルたちがそれを出迎える。
「さて、レストン。後は任せてよいな?」
「あ……あ、ああ……おう……」
レストンもまた、圧倒されていた。あまりにも美しく、そして残酷な技の極致に。
しかし、それでもなお彼には、藤子に一言をはさむだけの余力があった。それはやはり、彼が藤子の力に手をかけられるだけの実力を持っているからに他ならない。
「任せるは、いいが……あんたはどうするんだよ?」
「決まっておろう」
レストンの問いに答えながら、藤子は身を翻した。裾が拡げられている彼女の和装が、マントのようにばさりと鳴る。
「この騒動を引き起こした張本人――大山旅団の頭目、ガレオスのところじゃ。
彼奴め、自らと側近が逃げるためだけに、これほど大規模な騒動を起こしたようじゃぞ。お主らが拉致されたのも、その一環のようじゃし……懲らしめてやらねばなるまい」
その言葉に、縛り上げられた数人が反応した。だが、もはや立場の逆転した彼らに、それ以上はどうすることもできない。
そんな彼らに背を向けて歩き出した藤子は、ひらひらと手を振りながら路地の物陰へと消えていった。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
ようやくタグの残酷描写ありを回収できたような気がします。感覚がマヒしかかってるので、これが残酷と言っていいのかどうかちょっと悩んでたりもしますが。
基本的に、残酷描写は藤子の専売特許になりそうです。っていうか、性格的にセフィって危険なところに行かないし、殺しもしないですしね。




