極悪非道
ハッピーエンドにはぜったいならないので、嫌いな方は、気を付けてください。
拝啓、糞親父、僕は今異世界で、楽しんでいます。
「あなたはどうしてそんな風に笑えるの。」
入ってきた冒険者が、罠にかかって死ぬのを見て、レイは僕にそう言った。レイは、分からない気持ちだと思う、奴隷に堕ちて僕に弄ばれても、他人のことを気遣うお優しいレイには一生。
ポリーン、間の抜けた音が新たな獲物の侵入を知らす。
「さて、また獲物がかかったみたいだね。そろそろ死んでいく獲物を見るのにも飽きたし、捕まえようかな。」
そう言ってボス部屋のモニターを見てみると、4人のパーティがいた。そして三人は、格好いい男達で残念だったが、一人は赤い髪で気の強そうな美少女だった。胸は、まあ小さいが、まあしょうがない、我慢するかと思い、僕は手を叩いた。
すると僕の影から黒い物体が飛び出た。そうして現れたのが、忍者モンスターのシャドウだった。
「あのさ、女だけ捕まえてきて。」
「シャー」
シャドウは、そういって僕の影に消えていった。モニターで僕は戦闘の様子を見ることにした。
「レイ、君も見る。」
「はい、あなたを殺してくれる、私の救世主かもしれませんから。」
「ありえないよ、そんなことは絶対ね。」
結論から言えば、冒険者たちの惨敗だった。シャドウがイケメンたちの影から出てきて一人殺すと、ほかのメンバーは2、3秒ポカンとしていた。当然その隙を見逃すわけもなくシャドウは攻撃を仕掛け、彼ら本来の実力が出せないまま冒険者たちは、女以外全滅した。女はシャドウの攻撃で意識を失っているようだった
「はやっ、シャドウは本当に有能だね。」
そしてシャドウは、僕の依頼どうり、赤髪の女の子を連れてきた。彼女は意識を取り戻したようで魔法を、僕に放とうとしたがその瞬間電流が流れた。シャドウが彼女に奴隷の首輪をつけてくれたからだ。
「ああ言いたいことはたくさんあると思うし、いろいろ混乱していると思うけど、まず僕に食べられてね。」
そういって僕は彼女の体を楽しんだ「死ね、外道、殺してやる。」や「ああまた哀れな羊が捕まった。」という声も聞こえたけど、気にしなかった。だって僕は、極悪非道のダンジョンマスターだから。
ああ、神様感謝してます。こんなイージーな世界に連れてきてくれてありがとう。