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いのちのパン屋さん〜明日への光〜  作者: 地野千塩


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番外編短編・虫パン

 萩野涼子は、この春大学生になったばかりだった。元々料理好きという事もあり、大学では栄養学を学んでいる。


 今日は、大学の友達に会いに、家から少し遠いが穂麦市という所に向かった。


 友達とは楽しく過ごし、その帰り道、福音ベーカリーという小さなパン屋をみつけた。クリーム色の壁に赤い屋根の可愛い雰囲気のパン屋だった。店の前のベンチには、看板犬なのか可愛いワンコもいて、ついつい店に入ってしまった。


 パン屋も中央には大きなテーブルがあり、メロンパンやカレーパン、ランスパンなどの定番商品はもちろん、見た事もない薄いクラッカーみたいなものも売ってあった。それも気になるが、黄金に輝く蒸しパンも気になる。おそらく台湾式の蒸しパンで、卵をたくさん使っているものだ。涼子も家で作った事がある。


「いらっしゃいませ」


 トレイとトングをつかみ、美味しそうな蒸しパンを盛っていると、店員に声をかけられた。おそろしくイケメンな店員だった。涼子の周りにはゲーム好きなヲタク、筋トレヲタクしかいないので、ドギマギする。ただ、このイケメンも相当な鍛えているようで、しなやかに筋肉がついていた。いわゆる細マッチョという体型で、なかなか悪くない。今の時代、単なるイケメンではダメだと思う。やはり筋肉をモリモリとつけ、健康的であるのが一番ではないか。


「あれ? 店員さん、蒸しパンのポップ誤植してるよ! 虫パンじゃなくて、蒸しパンだよ!」


 よく見ると、蒸しパンのポップは、誤植されていた。少し前テレビで見た昆虫食を思い出し、涼子の顔は青くなっていた。


「わー、ドジった。ごめんね?」


 店員には上目遣いで、謝られてしまった。おまけに蒸しパンもタダになってしまった。


「まあ、昆虫食じゃないから、安心して蒸しパン食べてね?」


 とびっきり甘い声で言われ、涼子の心臓はドキドキしていた。


 そんな事を友達である稲村祈という男に報告したら、なぜかブチギレられてしまった。


「涼子ちゃん、男はみんな狼なんだよ?」


 祈はそんな事を言っていたが、鈍い涼子は全く意味がわからなかった。

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