なろうのランキングが不正だらけでクソのように感じてしまう理由 ― そこにドジョウはいるのかい?
さて、のっかりますか。
お久しぶりです。でもんです。
流行にのっかるべきタイミングで乗っかろうという、半世紀も生きたおじさんの嫌らしい計算の元、エッセイをさくっと書いてみたいと思います。
そもそも「小説家になろう」におけるランキングというのは作家からすると不満と妥協の産物です。過去にはランキングから異世界転移/転生の分離がありましたが、それでもなお不満は燻り続けているのです。
なぜだ!?(cv: 銀河万丈様)
これは実は単純な話なのです。
自作品を名作と思う作家(私もその一人)の作品がランキングという壁に阻まれ、読者に認知されないからです。
どれほど、素晴らしい作品を書こうとも(当社比)、どれだけ努力を積み重ねようとも(当社比)、そこにランキングという壁がある限り、前へ進まないのです。
そりゃ不満は溜まりますよね。
なにせこちらは一世一代の名作を『小説家になろう』に送り出しているというのに、ポイントどころかPVすら稼げない現実。
いくらやってもランキング上位の厚い壁は越えられない。
可哀想な私。
このランキングがクソだからだ。
このランキングさえなければ……
ここまで至ってしまうと、作者の視界には読者が見えなくなります。
そう。
ランキングへの不平不満は、読者の嗜好という当たり前の視点を失った作者による魂の叫びなのです。
もはや、この世界には「読者」というものは存在しないのではないか。
目につくのは似たような作品を投稿している作家と作家と作家と作家。
こいつらは同じ作品を並べるだけ。
こいつらは不正をして上に並んでいるだけ。
こいつらは。
こいつらは……
こんな風に拗れてしまうのです。
でも実際には投稿者よりも読者の方が圧倒的に多いんですよね。
5/9時点で約205万IDに対して作品数は87万です。複数作品を投稿している作者も多く、またIDを持たずに読んでいる読者もおりますので、読者数>作家数は間違いの無い数字です。アクティブユーザーに絞ったら、差はもっと大きいのではないでしょうか。
ですのでランキングというのは、わりとダイレクトに、その時の流行を押さえる形で読者の趣味嗜好が反映されていると判断することが可能です。
ランキングがマンネリ化しているという意見もありましたが、年単位で見た場合、そうでもないですよね。私自身、なろうに初投稿してから5年ほどたちますが、わりと流行廃りのあるランキングだったように記憶しています。
ということで、ランキング自体はクソではないという見解で一旦次のトピック、「不正」についてです。
そもそもログインID-IPアドレスの紐付けをベースに監査処理を裏側で流しているヒナプロジェクト様が、複垢なんて、そう簡単に不正を見逃すのでしょうか。認証があるサイトでIPの偽装は簡単ではありません(ネットワークもセキュリティも専門外なので絶対とは言えませんが、システム開発の世界で30年近く食っている私では方法が思いつかない……)
複数ID、複数拠点からアクセスすることで偽装は可能ですが、よほど巧妙にやらないと、チェックに引っかかります。
例えば新規アカウントを取りまくり、いろいろな拠点からアクセスし評価ポイントを入れる。そして不正アカウントだということを偽装するために関係ない作品にもポイントをいれまくるという不正が以前ありましたが、後に発覚して、まるごとBANされていましたね。
サイトとしての生命線でもあるので、運営様はわりとしっかり対応をしてくれている印象です。
さて、残すは相互評価によるポイントです。
こちらは仕組み上、防げませんし、その存在は否定できませんが、それが出来たとしても日間止まりです。良くも悪くも、小説家になろうは、複垢に対するガードがあるので、そこから先へ伸ばせるような構造になっていません。
そして相互評価自体が悪かというと、これはケースバイケースです。
当然、規約としても相互評価を依頼したらアウトです(絶対ダメ!)
でも仲間内の作品を読み合って、面白ければ評価をするということまで否定してしまうと、「小説家になろう」におけるSNSの要素を否定することになります。
ポイントシステムやレビューシステム自体が、依存関係のない相互評価で成り立っているということを忘れてはいけません。
冷静に考えれば考えると、ランキングが不正の温床であるという考えは否定が可能なのです。
もちろん、何らかの不正の結果、瞬間風速的に吹き上がることはあり得ます。でも、それだけです。すぐに消えますし、そのうちBANされます。
週間、月間、四半期といった蠱毒のような強豪ひしめく世界では勝負ができません。
結局、不正が多いように感じてしまうのは、自己肯定と現実の不一致から、そのような方向へ思考に誘導してしまう、作家自身の不満足が原因なのではないでしょうか。
もう一度、タイトルに戻って整理してみましょう。
果たして、なろうのランキングは不正だらけでクソなのでしょうか?
これは数値の上から読者の趣味嗜好を反映されている可能性が高く、継続的な不正行為ができない現状では、否定されます。ランキングは正しいのです。そう、私の作品がランキングに乗らないのは正しいのです! 泣くぞ!
読者の趣味嗜好を否定しまった作家は、閉じこもった身内だけの狭い世界で発表をしていくしかありません。
趣味嗜好の流れに即した作品が多く投稿されるのも当然の話です。
身近なところでも、タピオカが流行ればタピオカ屋が増える。ジンギスカンが流行ればジンギスカン屋が増える。我々は何度も自分たちの人生の中で経験してきたことですよね。
なぜ、小説家になろうのランキングにだけ、違うことが起こると考えるのでしょうか。
自分がニッチであることを認めればいいじゃないですか。尖った作品、私は好きですよ。
そこにドジョウがいるのかい?
そう考えて漁場に突っ込んでくる作家を否定するのであれば、新しい漁場を作るしかありません。
新しい漁場が当たれば……
そこに2匹目、3匹目のドジョウを求めて似たような作品が並びます。
結局、歴史は繰り返されるだけです。
開祖の名誉はもらえるかもしれないですけどね。
ゆえに現状のランキングの否定はあまり意味がありませんし、殿堂入りなど読者の要求にそぐわないような改善をしてしまうのは反対です。読者の趣味嗜好を作家の都合で誘導すべきではないと思うのです。
一方で、今のランキングでは自分の好きな作品に出会いにくいという読者への救済方法が弱いのは事実ですし、その改善を検討することは無駄ではありません。正直、ジャンル別は大括りすぎますしね。
私は普段、なろうが用意した日間ランキングの作品を直接読むことはなく、検索機能を利用して「15万字以上」という条件を入れた読み応え付きマイ日間ランキングを元に作品を読むようにしています。
こういった読者としての趣味嗜好に沿ったランキングをワンアクションで拾えるような仕組みがあると良いのではないでしょうか。できればトップページに欲しいところ。
ということでシステム屋っぽいご提案。
大きく現行機能に対する改修ポイントは2つです。
・公式タグの追加 (裏側で運営様が随時、傾向を分析しながら公式タグを足していく)
・公式タグを利用したランキング表示の追加(公式タグをクリックすると、その公式タグを持つ作品のランキングがさくっと表示されるような機能)
デメリットがなく、メリットが大きい改善案だと自画自賛中なのですが、どんなものでしょうかね。
作家としても読んでほしい読者に作品を届けやすくなります。
読者としても、自分の読みたい傾向の人気作品を拾いやすくなります。
運営としても改修範囲が小さい(ほぼ既存機能を利用できる)
うん、完璧ですね。
作家としては読者が読みやすい環境であることが一番です。
その中で、どう勝負して作品をお届けするかは作家側の仕事です。
もちろん、マイナーな方向で勝負をして、100人よりも1人に届けたいというのも正解です。
読んでもらえてありがとう。
読まれなければこっちの責任。
作品を公開するというのは、こういうことだと私は思うのです。
さあ、もっと楽しい作品を供給してくださいませ(土下座)




