2/3
3憎しみに染まる青 4汚染の雨が降る 5賑やかで虚しい
・憎しみに染まる青
星に抱く感情は人によって様々。
盲目も心酔も、悲しみも憎しみも。
星の数ほどあるでしょう。
青色を失った空を見上げ
空を穿つことを夢見る生き物も、おそらくはきっと。
・汚染の雨が降る
雨が降る。
こんな日ばかりは、星も黙っているらしい。
しかし汚染は今この瞬間も進んでいる。
無色の雨が陽の暮れた海面を、
月の沈む湖面を悪戯に揺らす。
汚れていくのだ。何もかもが。
わざとらしく煌めく、瞬き色に染められて。
・賑やかで虚しい
星は瞬く。
星々は騒めく。
賑やかなのに、誰もいない。
ひとりになりたいのに、ひとりになれない。