『承』(間咲正樹担当)
※新たな使用ワード
『棘』『織田信長』『まわる』『落とした指輪』『ダンジョン経営』『闇鍋』『右手が疼く』『女海賊』『柿の種』『アルティメイトオーガニックサンバイザーアルティメイトイラストレーター』『星』『ダイス』
※スペシャルワード
手の描写
「お前は……、誰だ」
目を開くと、目の前には黒髪でおっぷぁいが大きい女が、恭しい態度で立っていた。
「私の名前は、織田信長と申します」
「織田信長!?」
って、あの織田信長!?
いやいや、どう見ても女だろこいつは!?
「女が織田信長という名前ではいけませんか?」
「い、いや、それは……」
まあ……、いけなくは、ないか。
「まだ目がお覚めになったばかりでございます。記憶が混濁するのも致し方のないことでございましょう、アルティメイトオーガニックサンバイザーアルティメイトイラストレーター様」
「アルティメイトオーガニックサンバイザーアルティメイトイラストレーター様!?」
何だそれは!?
「あなた様のお名前でございます、アルティメイトオーガニックサンバイザーアルティメイトイラストレーター様」
「……」
私はアルティメイトオーガニックサンバイザーアルティメイトイラストレーターという名前なのか……。
「痛ッ!」
「っ!」
突然信長が右手を抑えて悲鳴を上げた。
「ど、どうしたんだ、信長」
「いえ、大したことではございません。手に棘が刺さってしまっただけでございます」
「棘……?」
何でまたそんなものが。
「うっ!」
「信長!?」
途端に信長が苦しみ出した。
「どうかしたか!?」
「右手が……、棘が刺さった右手が疼く……」
「大丈夫なのか!?」
棘に毒でも塗ってあったのでは!?
「うあああああああ!!!」
「信長ーーー!!?」
信長はその場でグルグルとまわり出した。
やはり変な毒が体内に入ってしまったのか!?
「星が綺麗……」
「信長!?」
すると今度は、ピタリと止まって、夜空の星を眺めてうっとりとした。
ダメだ……、正直ついていけない……。
「今日の晩御飯は闇鍋にいたしましょう……」
「闇鍋!?」
絶対イヤだぞ私は!?
「もしかしたらその中には、昔落とした指輪も入っているかもしれません……」
「入っている訳ないだろう!?」
もし入っていたら、それは本当の意味での闇鍋だぞ!?
「将来の夢はダンジョン経営です……」
「急に夢を語り出した!?」
ちょっとだけ休憩する時間をくれないか!?
「ダイスッ!!」
「何それ!?」
今のが一番意味わかんない!
「はっはっは、お困りのようだねえ。モグモグモグ」
「っ!?」
その時、柿の種を頬張りながら、海賊みたいな格好をした、これまたおっぷぁいが大きい女が現れた。
「お、お前は……」
「アタシは女海賊さ」
「見たまんま」
頼むからもうこれ以上、場をややこしくしないでくれッ!!!
「はっはっは、よし、じゃあ行くか、この三人で」
「は? 行くってどこに?」
「フフッ」
女海賊は、バサァとマントを翻しながら、こう言った。
「世界を救いにだよ」
間咲正樹
スペシャルワードをクリアしました。




