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姫様と影蜘蛛

本日2話目です

 私は屋敷を出たところから姫様と二人で向かうつもりだったのですが、それをヴァンプロード家の警備隊が良しとしませんでした。



 影蜘蛛(シャドウスパイダー)警備隊、昔からヴァンプロード家に仕える家で5家長ではなく、ヴァンプロード家に仕えているため家名に5家長の名前を入れていない珍しい家です。

 姫様の父君からの信頼も篤く、父君が亡くなられた後も独立した部隊として、ヴァンプロード家の領地の見回り等を率先しておこなっています。


 そんな彼らが姫様との二人旅に難色を示しているのです。


「ヴァンプロード家のご息女が侍従1人しか連れずに他領へ行くなど危険です!せめて我ら影蜘蛛隊から数体(・・)連れていっていただきたい!」


 そう言っているのは影蜘蛛隊の、と言うよりは影蜘蛛家の家長のジャントゥ・シャドウスパイダー、通称ジャンです。。彼は現在の影蜘蛛家の中で唯一人化の術を修得しているので、私達との会話も難なくこなすことができます。


 影蜘蛛、体長1.5メートル程の黒い蜘蛛で、痺れる効能のある黒い糸を吐き出します。糸が黒いため灯りのない夜に彼らに襲撃されるとまず助からないと言われ、闇の暗殺者と呼ばれたりもします。


 人の姿になったジャンも黒のズボンに黒のジャケット、下に着ているシャツすら黒いので日が出ている時間は良いのですが、夜になるとその影に隠れてしまいます。


「私が姫様に付いているだけでは不満ですか?」


 せっかく姫様と二人で出掛けられると気分が良かったのに、水を差されたので私の口調も少しぶっきらぼうなものになってしまいます。


「そう言うわけではないが…何かあってからでは遅いのだぞ!」


「その言い方が既に私だけでは何かあるかもしれないと言ってるのと同義だと言うのです!」


 私達が熱くなって口論していると


「二人ともいい加減にしなさいよ!心配なら影蜘蛛隊は巡回ついでに獣王領の境まで付いてきなさい!それ以降はレイラが居れば大丈夫よ!」


 姫様にそう言われてしまい、結局ヴァンプロード領を出るまでは影蜘蛛達が付いてくることになりました。

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