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姫様と獣王領への旅支度

 朝、いつも通りに姫様の部屋に向かい姫様を起こしました。昨日は何時もよりも早くお休みになられたので起きられるのは早かったのですが、私を見て昨日泣きついたのを思い出したらしく、顔を真っ赤にされてしまいました。


「す、すぐに準備していくからレイラは食事の準備をお願い」


 真っ赤な顔でそう仰る姫様、可愛いです!


「かしこまりました。獣王様に会う約束が取れましたので、お食事の際に改めてお伝えしますね」


 そう伝えると姫様の慌てた声が聞こえてきました。


「ちょっとレイラ!?昨日の今日よ!?話が早すぎない!?」


 そう姫様が叫んでいますが、私は気にせず食事の準備を手伝いに向かいました。


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「それで?獣王様って、ライネン様よね?あの人が話を聞いてくれるなんて…一体レイラは何をしたのよ?」


 食事の済んだ後、姫様は私に聞いてきました。


「昔少し関わりがありまして、お願いしたのは会うことだけですから、それなら別に構わないとの事でした」


 本当は私に結婚を申込む為ですが、姫様にその事は伝えたくありませんので少々濁して伝えることにします。


「ライネン様と言えばとりあえず決闘、話はそれからだって聞いたことあるのだけれど…大丈夫なのかしら?」


 姫様の聞いたその話は間違いないですし、姫様にもおそらく決闘を申込むでしょう、あの男は。まぁその前に私が継戦不可能になるまで追い込めばいいだけですね。


「それはそうですが…今回は私が居るから大丈夫でしょう」


「噂になるほどの決闘好きを止められるレイラは一体何者なのよ!?」


 何故か姫様に驚かれてしまいました。




「ライネン様の所へ行くとなるとどれくらいかかるかしら?流石におじいちゃん所みたいに日帰りとかは無理よね?」


 姫様の仰る通りヴァンプロード家の治める地からライネン様の居るところへは片道で5日程の距離があります。ラスト様の城と違って数日で帰っては来れませんのでしっかりと準備をしていかなければなりません。


「後は…ルイとテオはくるのかしら?」


「ルイ様はまだお家がバタバタしているそうで今回は見送るそうです。テオ様はあちらで合流する形ですね」


 テオ様の家はヴァンプロード家よりライネン様の家の方が近いので、獣王の治める範囲に入ったら改めて連絡すると言うことで、話をつけてあります。


「そうなの、それじゃライネン様の領地迄は私とレイラの二人で行くの?」


「そうですね、獣王様の所の方達は血気盛んですから、あまり目立つと進めなくなる可能性がありますので」


「わかったわ、出発はいつにするの?」


 おそらく姫様は向かう前に領地の事を勉強し直すつもりなのでしょう。空いた時間や寝る前は自主的に勉強されていますから。


「7日後にお会いする予定ですので、1日予備日として取っておくことを考えると明日には出たいところです」


 私も馬車の手配等もしなければなりませんので、今日1日は準備に費やすことになりそうです。


「それじゃ、準備はお願いね。私は部屋で調べものをすることにするわ」


「かしこまりました。明日の昼前には出ようと思っていますので、今日は早めにお休みになってくださいね」


 そう伝えると頷いて姫様は部屋に戻られました。

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