君の奏でる音の葉を
君の言葉が好きだから、時間も忘れつい耳を傾ける。さらさらとひらひらと、ぼやけていたり鮮明な音が、流れて、文字として降ってくる。降ってきた文字を言葉として捉えたら、君の世界へ旅立つ準備が出来た証。
じっと、静かに、黙って、君の言葉を聞く時間。君の言葉を、ゆっくり、しっかり、噛み砕いて。そうして理解する時間。
頭の中に流れ込んでくる数々の音の塊を整理して、これとあれとを繋いでいく。
ほら、あれと繋がった。あれ、これはこっちと繋がるのか。
僕の知らない世界が、目の前で五十の色を包んでいる。ふんわりと優しく、がっしりと荒く。
あの世界に、入りたい。あの世界で、暮したい。
憧れが渦巻いて、くるくる天へと昇っていった。昇っていって、そのままふあっと消えてしまったけど、僕の想いは消えてない。
君の言葉に、ありがとうを届けたい。
君の言葉に、ありがとうが届きますように。
そんな気持ちを胸にしまって、今日も明日も歌を歌う。大きな声を張り上げて、透き通る声を響かせて。
君の歌。それは君だけの世界を描いた歌。そんな世界を、僕にも理解できるかな。
あれとこれとを繋いだら、なんだ簡単。こんなこと。
大きな風が吹いてきて、僕の髪を靡かせた。
ご愛読ありがとうございました。
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