魔法!
「さて、そろそろ魔法について教えよっか!」
と、片付けも終わり、二人でお茶をしていると言われた。ちなみに紅茶だった。いやぁ、俺の住んでたところは田舎で紅茶とか洒落たもんの店とかなかったから本場の紅茶飲んだことないけどフィルがいれてくれた紅茶めっちゃうまい。お茶菓子も甘すぎずいい感じ。
「魔法の理論は少し読んだからわかってますけど、イメージがやっぱり大事なんですよね?」
「そう、基本はイメージ!でも日本だし、マンガとかアニメとかで鍛えられてるからそこは心配してないよ!でも掛け声って言うのも大切だし、魔力の移動とか、残量も考えなきゃ!まぁ、僕はそういうの苦手な分野になるけど、今をいきる人には負けてないからね!」
えっへんと胸を張り言い切ったけど、最初の下手です宣言を聞いてるからちょっとなぁ...。
「その魔力をどうやって調節するのかとか知りたいんだ。暖かいものが血のように廻ってるのはわかるけど、動かし方がいまいちわからなくて」
すると彼はうーーんと唸った。
「背中から僕の魔力いれてみる?でもそれ感じるための行為だし...香月君はそれはなんなくこなしているみたいだからなぁ。手の方に力を入れる感じで、やってみて」
そっと目を閉じ、集中してみる。手の方に、この暖かいものを集める...。
すると手が今まで以上に熱くなってきた。
「うんうん、ちゃんとできてるよ!その状態で石を投げたりすると魔力付加が付いて普段より威力が倍増するんだよ!」
「それって、属性はどうなるんです?ほら、風とか火とかあるじゃないですか」
「ただ単に魔力を集めるだけでイメージをしなければ無属性になるんだ。ま、適性ってのがあるんだけど残念ながら賢者には世界の祝福?的な感じのがあってね全属性持ちになってるんだ」
全属性って、大丈夫なの?普通は相殺されたりするんじゃ?
「ふっふっふー!属性とかについては賢者様は特別のようだから問題ないよ!」
胸を張って答えたが、なんの解決にもなっていないよなぁ。
賢者という括りはいったいなんなのだろうか?
「賢者って、死なないの?例えば刺されたりとか魔法で吹っ飛んだりしても生きていれるんですか?」
「んー、確か、普通の人間より病気に対する免疫力は高いってきいたかな。怪我は、塞がるのは早いけど致死量は普通の人間と同じだから気を付けないと!そこは繊細!まぁ、大体はすぐ治療魔法を使っちゃうからそこまで気にしたことはないけどね、僕は!」
死ぬんですね、普通に!
魔法が命を繋ぐ、ね。うん、気を付けよう。たぶんフィルよりタフじゃないから。多分じゃないや、絶対。
「気を付けます。あとそれってどうやるんです?」
「えっとね、魔力を局部に集中させて、祝詞という名の呪文唱える!大丈夫大丈夫!あれは簡単だったから!」
簡単には思えないが、フィルにできたのなら俺にもできそうな気がするから不思議だ。別にしたに見てる訳じゃないけど、ね?
「雰囲気だけですが少し伝わりました。祝詞は書庫にたくさんあるんですか?」
「うん、基本的にたくさんの情報が残っているよ。勿論僕が書き残した本もあるんだよ」
フィルが書き残した本はきっとイタリア語ではなかろうか...
「イタリア語でかいたの?」
フィルはきょとんとしてからふふっと笑った。
「主にはイタリア語だけど、大丈夫!残りの時間でちゃんと読めるように、話せるようにしてあげる!」
かくして、イタリア語の勉強をすることとなった。
語学は苦手なんだけどなぁ...。
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