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召喚!

食事も片付けも終わり、俺はフィルに言われるがまま、家の前に出た。そして俺は椅子に座り、フィルは胸を張った状態で話始めた。

「それじゃ、これから召喚というものをしようと思います。この召喚はこの世界でただ一人のお友だち...じゃなかった、パートナーを呼ぶことができるよ。長い間時間を共にする子だから仲良くしないとね!いい?」

「はーい」

フィルが先生のように説明を始めたのでそれに乗り、答えると彼はにっこりと笑う。

「召喚には、自身の血と魔力があれば喚べるんだけどね、普通の人間が一時的な召喚の場合には魔方陣が必要になるんだ。彼らは魂の契りを交わすとその重みに耐えきれなかったり、その契りのことを知らずに間違いを起こして死んじゃったりといった事故が多発したから期限付きのものを結ぶために魔方陣を使用するようになったんだよ」

「フィル先生、魂の契りってなんですか?」

「ふむ、よい質問だ香月くん!魂の契りとは、呼ばれた子、召喚獣とかいろんな呼び方はあるんだけど、その子と僕らの魂を同化させることを言うんだ。だから、僕らが死ねば彼らも死ぬ。とった具合に一心同体なんだ。因みに僕らの役目が終わると彼らは転生するらしい。」

フィルもノリノリだな。あと、結構重大なことだった。だから、仲良くしないと、なんだね。

「でも、不仲だったり、なかなか喚び出さない人もいたって」

たしか昨日聞いた話であったはず

「可能だけど、定期的には顔は会わせてたみたいだよ。そりゃ、怪我や死ぬ危険はお互い減らしたいと思うだろ?だからいつもそばにいてくれる子もいるし、加護だけかけてあとは知らなーい!という子もいるし、過保護な子もいる。うちの焔ちゃんは定期的に会ってるし、仲は良好だよ。彼はどちらかと言えば過保護になるのかな?」

そりゃ、自分も死ぬって契約じゃ、過保護にもなるよね...。

「俺たち、賢者にあわせて寿命を縮めるって大丈夫なの?」

「焔ちゃんの話では、寿命にも合わせて決められるみたいなこといってたけど、彼らは僕らが消えることに対しては特に揉めないらしい、ただ、怪我とかには敏感なんだって」

にへらっと笑い、だから大丈夫といい、そっと頭を撫でられた。

「その、パートナー達は自分の寿命がわかるの?」

揉めないんでしょ?という意味も込めて聞くと

「んー、そこまで詳しくは僕はわからないかな?あとの質問は焔ちゃんに直接聞いてー!これから呼ぶから!」

フィルはポケットへ手を突っ込み、小刀、ナイフかな?を取り出した。

そして、鞘から抜き、刃を手に滑らせる。すると赤い液体ー血が流れ地面に、ポタリとこぼれ落ちる。

「焔ちゃん、おいで」

その言葉に呼応するようにこぼれ落ちた血が、脈打つように跳ねる。そしてそこから光が溢れ、その目映さに目を閉じる。

「やぁ、焔ちゃん。来てくれてありがとうね!」

フィルの声で、ゆっくりと目を開ける。そこには大きな竜がいた。フィルは笑顔で片手を上げて、挨拶している。

「呼ばれたら来るのが当然だろう。まったく、もっと早く呼べっていつもいってるだろうに」

低く、そして優しい声がどこからともなく聞こえてきた。



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