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午後の体育の時間。昼から降り出した雨のおかげでマラソンの予定が体育館での卓球に変わっていた。普段は嫌いな雨だが、こういう時にはとても助かる。なにせ日に焼けないために上下ともにジャージに身を包む俺にとってさんさんと輝く太陽の下でマラソンなど自殺に等しい拷問だ。別に長距離走自体はそれほど苦手なわけでもないが、汗臭くなってしまうのもいただけない。
卓球台の準備をして、俺は自然な感じで和人と組んで適当にラリーを始める。
昼の休憩の後とあってか、教師も生徒もやる気のない感じで競技に勤しんでいる。私語をしていても問題なさそうなだらけたこの空間は非常に都合がいい。
ほどほどにゆるい球を返しながら、それとなく話題を振る。
「この間の話、覚えてるか?」
「この間……?」
器用に首をかしげ、顎に手をやりながら和人がスマッシュを返してくる。一体全体どういった曲芸か。
なんとかゆるい球を返してラリーの形に戻しながらさらに話を続ける。
「ほら、理想の女性像みたいな話、したろ?」
「あぁ、そういえばそうだったな、それがどうかしたのか?」
それとなく話を振ったつもりだったが、全然そんなことはなく、あからさまに唐突なのだが、幸い女子は体育館の向こう半分でバスケットの試合中だ。こちらの会話内容が聞こえることは万に一つもない。
「いや、もし、もしもだが……そんな子から告白されるとしたらお前だったらどんなシチュエーションがいい?」
「やけに限定的な質問だな?」
もっともな反応である。俺の方から話題を振る事もそれほどないというのに、こんな突飛な疑問を投げかけては怪しまれて当然だろう。とりあえず適当にごまかしておく。
「心理テストみたいなもんだよ、ちょっと気になってな」
「なるほどな。しかし告白されるシチュエーションか」
「なんでもいいんだぜ、メールでとか手紙でとか」
喋りながらも相変わらずラリーは続いている。俺の方は必死に球を目で追って返しているというのに涼しい顔で球を返してくるあいつはいったい何者なんだろう? 我が親友のスペックがたまに怖くなる。
「やっぱり、直接言って貰えるのがベストだろうか。ただ、その場で早急に返事ができるとも限らないことを考えると直接に加えて手紙というのがベストな気がするな」
「前回と違ってやけに現実的で合理的な考え方なんだな」
「もしかしたら互いの一生を左右するかもしれない儀式だからな。堅実で合理的なことにこしたことはないだろう?」
ちょっとだけ言ってることが高地と被っている。釣り合いが取れないと思っていたがもしかしたら案外お似合いな二人なんじゃないか? しかしそうか、そういうのが好みなのか。下手にロマンティックで演出に手間がかかりそうなのじゃなくてよかった。どうせその場をセッティングさせられるのは俺だろうし、楽なほうがいいのは間違いない。
「なるほどな、そういう考え方もあるか」
「ただオレとしては本当に理想の相手にめぐり合ったらオレの方から告白したいところだがな。こういうのはやはり男から言い出すのが礼儀というものだと思うんだ」
「お前の方に気があるならそうかもしれないけどな」
あいにくとその様子だと、今の高地では理想とは言えないんだろう。このことは奴の精神のために黙っておいてやろう。
「それで、心理テスト的にはどうなんだオレの答えはいったい何がわかるんだ?」
そういえばそんなホラを抜かしていたことを思い出す。
「あぁ、お前の運命の相手がいつ頃現れるかってやつだよ」
「それは興味深いな」
「もうすぐだよ、少なくとも今季中には現れるんじゃねーかな」
とっさに付いた嘘にしてはなかなか機転がきいてるだろ? 我ながらナイスな判断だったとこの時は思ってたんだ。
「だといいんだがな」
苦笑しながら放たれた強烈なスマッシュに今度はさすがに追いつけずピンポン球はコンコンとはねて転がっていく。この拾いにいくのがめんどくさいから、できることならずっとラリーだけをしていたいところなのだが、和人はなにかとスマッシュを打ちたがる困った奴なのでラリーを継続するのがなかなか難しい。
結局その後の時間も俺が何度か球を拾いにいって授業は何事もなく終わった。
相変わらず雨の降り続く放課後。
私はさっさと着替えを済ませて空き教室へと向かう。
着替えている間にほとんどの生徒は部活に行ってしまっているから、すれ違う生徒はほとんどおらず、私の欲はあまり満たされない。まぁ下手に目だって教室までついてこられても困るんだけども。
空き教室ではなんというか、わかりやすくへらへらと上機嫌な高地が座って待っていた。私が入ってきたことに気づいていないのか、時折フフっと笑ったかと思うと妙なとろけるかのような声を上げて机にだらぁんともたれかかったかかって、次の瞬間には黄色い悲鳴を上げてドンドンと机を叩いてテンションをあげている。
なんというわかりやすい奴だ。
しばらく正気に戻るのを待っていたのだが、いつまでたっても戻る様子がないので私は仕方なく声をかける。
「高地」
声をかけてみても相変わらず自分の世界に浸ってへらへらと笑っている。下手に見た目がマシになったぶんなにか狂気じみたものを感じてしまう。
「高地、正気に戻りなさい」
目の前で手を鳴らしながら名前を呼んでやると、高地はようやくハッとした顔で現実へと引き戻される。
「あれ、あんたいつからそこにいたのよ?」
本当に素で気づいていなかったらしいし、下手に波風を立てるのも面倒くさい。
「ついさっきよ、それにしてもご機嫌ね」
「そりゃそうでしょう、だって、あの、あの吉池君に褒められたのよ? 喜ばないわけがないでしょう? ご機嫌にでもなって空でも飛べそうよ? 何なら飛んでみる? 飛んでみちゃう?」
「怪我するからやめときなさいよ」
「冗談よ、冗談。たく、あんたはなんでそんなに冷静なのよ逆に。こんなに素晴らしい日なのに、わかってるの? 今日はきっとわたし史の中で歴史的な一日になるわ。あんたの頑張りも認められたようなものなんだからもっとはしゃげばいいのに」
私も今朝の時点ではそれなりに浮かれていたのだが。当人のこんな様子を見せられてしまっては冷静になってしまうというものだ。人の振り見てなんとやら。ため息を吐いて、眉間を押さえる。あぁ、変なしわ出来ちゃうかも、やめやめ。
「確かに、あなたにしては大きな進歩かもしれないけど、冷静に考えて、いい? あなたのスタート地点はマイナスだったんだから今ようやくスタート地点に立ったようなものなの、むしろ勝負はここからでしょ? 浮かれるよりも、やるべきことがあるでしょう?」
私の言葉にムッとつまらなさそうな顔をする高地。まぁあれだけ喜んでたところに水を差されたらそうもなるか。でもこんなことで浮かれてたら最終目標になんていつまでたってもたどり着けない。今の幸せに浸っているのは別にかまわないが、そこで足を止められると私がいつまでたっても解放されずに困るのだ。
そんな言葉にしなかったことまで伝わったかは知らないけれど、舌打ちとともに、音を立てて椅子に腰掛けなおした彼女はこちらをにらみつけてくる。
「わかってるわよ。そういうからにはあんた、休み前に言った件はもう調べてあるんでしょうね?」
「ぬかりないわ」
自信満々にそう言い返してやると、私の返事が予想外だったのか、少しひるんだ様子を見せながらも、興味しんしんといった感じで高地は食いついてくる。
「それで、吉池君はどんな告白方法が好みだって?」
和人から聞いた事を、一部ぼかしながら伝えてやると、高地はふぅんとうなりをあげて腕を組む。
「やっぱり、わたしと吉池君は気が合うようね。わたしもその方法が一番いいと思うわ」
「そう、それならよかったじゃない、あとは手紙を書いて渡すだけね」
これならもう二、三日中には晴れて自由の身となれそうである。短い間だったけれど辛い日々と別れられると思うとそれだけでとても嬉しい。
「あんたとも、もうすぐお別れってわけね」
「そうね、やっとこれで大手を振って街に繰り出せるわ」
「別にわたしがいてもあんた休み中はバイトで街にでてるじゃない、わたしがあんたの自由を奪ってるみたいな言い方心外だわ」
「どの口がいうの、こうやって放課後の貴重な時間、あなたのために使ってあげてるんでしょう」
「使ってあげてるとか何様のつもりよ、いい加減上下関係を理解しなさいよ」
「あなたこそ誰のおかげで今朝和人に褒めてもらえたのかを思い出したら?」
くだらないそんな言い争いに、不意に笑いが漏れる。つられるように仏頂面を崩した高地も小さく笑う。
こんなくだらない口喧嘩ももう数えるほどしかしないのだと思うと、それはそれで少しだけ寂しい気もする。
「わかってるわよ、わたしだって、あんたが手伝ってくれたおかげだって」
さらに言葉を続けようとする高地を遮るように手を伸ばして私は首を振る。
「それは全部終わって、目標が叶ってからでいいわ」
ムッとした顔で高地は返す。
「あんたってほんと、かっこつけるの好きね」
「それが私の理想だもの。それに許されるだけの容姿が私にはあるからね」
おどけて言いながらポーズをとってみせる。今の私はきっと憎たらしいくらいに決まりきっていてさすがのこいつでもぐうの音も出ないだろう。
「ほんと、反則だわ。あんたくらい可愛かったら、わたしもこんな遠回りしなくてもよかったのに」
「ありがと、でも、磨き続ければ、すぐに追い抜けるよ、高地ならね」
「どうしたのお世辞なんて? らしくないわね」
らしくない、なんていわれるほど、いつの間にか私を知っている相手が増えていることが、なぜだか嬉しい。
お世辞でもなんでもなく、彼女が努力さえ怠らなければ、あと数年で私と彼女の立場は逆転してしまうだろう。彼女に素質があるのは事実だし、それ以上に、私の先はそう長くないから。
それを言ったところで泣き言にしかならないから、私は言葉を飲み込む。
どうしようもない事を嘆いたって時間の無駄にしかならない。
「ともかく、がんばってよ告白、私がここまでしたんだから、絶対和人と付き合ってよ」
「言われなくても余裕よ」
そう言って笑う彼女の表情はとても生き生きしていて、ステキだと素直にそう思う。誰一人としてきっと見た事がない彼女のその笑顔。作り物の必死な笑顔とは違う、この可愛らしい女の子の笑みはきっと我が親友の心を打ち抜くだろうと、そう信じずにはいられない。
その夜、課題を片付け、お風呂にも入り、さてそろそろ寝ようかと部屋の戸締りを確認していたところ、不意に携帯が鳴った。こんな時間にかけてくるなんていったい誰だろうか?
私の番号を知っている相手なんて……と、そこまで考えて激しい既視感を覚える。こんな思考の流れをつい最近もしたような気がする。ディスプレイに表示された名前を見れば、やはり、高地の名前。
こいつはいったい一日にどれだけ問題を起こせば気が済むのだろうか?
息つく暇もない退屈することのない生活はさぞ慌ただしい事だろう。私にはとても耐えられそうにない。
呆れながらも喉の調子を確認して話に出る。
「はいもしもし、長月ですが」
「出るの遅い!」
開口一番、いつもの怒鳴り声、ではない。いつもの声に比べると覇気も余裕もない、切羽詰ったような、本当に急かされて、焦っている様な、そんな声。
私はそのただならぬ気配を感じ取って、真剣に話を聞く姿勢になる。
「どうかしたの高地?」
「ど、どうしよう、長月……」
ひどく混乱しているのか、彼女はそう問い返してくる。その震える声は演技でもなんでもなく、彼女に何かしらの危機が訪れているのが電話越しにありありと伝わってきた。思わず、携帯を握る手に力が篭る。
クローゼットの前に移動して、最悪すぐにでも着替えて出られる準備をしておく。
「しっかりして、落ちついて何があったのか説明して」
動きやすそうな服を物色しながら、できるだけ高地が落ち着くように、ゆっくりと静かな声で話す。受話器の前で小さく、「うん」と返した彼女の長くゆっくりとした息遣いが聞こえる。それからしばらくして、幾分落ち着いたらしい彼女がゆっくりと言葉を紡ぐ。
「手紙って何書けばいいの? 書いたことないから全然わからなくて」
ベッドに力いっぱい携帯を叩きつけた。
向こう側から喚いているやつの声が聞こえてくるが無視する。
私の心配を返してほしい。
というか、放課後のあの自信満々のやり取りはいったいなんだったんだろうか?
相変わらずこいつの根拠のない自信やら不安はどこからやってくるのか、疑問でしかたがない。
しばらく電話越しのけたたましい叫びが収まるのを待って、それからまだ通話が終わっていないのを確認すると、もう一度携帯に手を伸ばす。
「頭は冷えたかしら?」
「最初から冷え切ってるわよ! 急に無言電話になんかにして、警察にストーカーから電話がかかってきてるって通報するわよ」
「そっちがかけてきたんでしょうが。というかね、なんなのよあの深刻なトーンは、私の心配を返しなさいよ」
「あんたなんかに心配されるほど落ちぶれちゃいないわよ。いいからとっとと手紙の文面一緒に考えなさいよ」
腸が煮えくり返るというのは多分きっと、今の私が抱えるこの感情を指すのだろう。携帯を床に叩き付けたくなるのを必死にこらえて、姿見に自らの姿を姿身に映す。強張った表情は、皺が増えてしまう。平常心、平常心、と心の中でひたすらに唱える。
「流石に私じゃ手伝えないわ。そういうのってさ、自分で書くから意味があるんじゃないの? 私が文面考えちゃったらそんなの意味ないでしょ」
「確かにそうかもしれない、けど……失敗したらどうするのよ」
「最低限、完成した手紙に目を通して推敲の手伝いくらいはしてあげるから」
「人の手紙の中身見ようとかキモいんだけど、何であんたに読ませないといけないわけ? 恥ずかしい」
一体私にどうしろというのか。恥ずかしいなんていまさらあのダサい格好をしていたくせによく言えるものだ。本当になんで私はこんなやつの手伝いをしているんだろう?
きっと私が天使だからに違いない。
かわいすぎる上に優しすぎる地上最高の美少女である私はなんて心が広くて最高なんだろう。そんな現実逃避でもしてなきゃやってられない。
「冗談よ。何黙り込んで本気にしてるの。いいわ、それで手をうったげる」
「そう、まぁあんまり根詰めすぎずに、素直にあなたの気持ちを書けばいいのよ。あと、」
「何?」
「あなたは冗談のセンスがないからやめたほうがいい」
それで一方的に通話を切って、電源も落とす。くだらない電話に付き合ってやる義理はない。
眉間の間をさすって皺を気にしながら私はベッドへと潜り込む。
明日こそはいい日でありますようにと願いながら電灯を消して眠りについた。
「それで、これは何」
「手紙よ」
放課後、いつもの空き教室。私は目の前のそれにため息を吐きながら、どうやら本気で言っているらしい高地の目をしっかりと見据えて言ってやる。
「原稿用紙五十枚越えの手紙、なんて聞いたことがないわ。これはね、作文とかそういうものよ」
その原稿用紙の束をたたきながらそういい切ってやる。というかあのあとこれだけの文章を書くのに一体どれだけの時間がをかけたのか。隠しきれていないクマからすると、相当睡眠時間を削ったらしいのはわかる。
その努力については賞賛するが、空回りと方向音痴がひど過ぎて、まったく前に進んでいない。
「せめて少しくらい目を通してから評価しなさいよ」
「それ以前の問題でしょこれは、まず長すぎ、あんたこの紙束を告白の時に渡すの?」
「あんたが素直な気持ちを書けっていったんじゃない」
なんでふんぞり返ってえらそうな態度なんだろう。空き教室の椅子に座り小柄ながらも威圧感を全身から放つこいつはきっと恋人なんか作るよりも四天王か何かに就任するほうが多分容易い。
「限度ってものがあるでしょ。受け取るほうの気持ちになりなさいよ」
「わたしからこんなすばらしい手紙をもらえてとても幸せ、間違いない」
「わかった、まずその歪んだ常識と自信を矯正しましょうか。少なくとも私はこんなのもらったらドン引きするわよ。逆にあなたも、あなたと和人の立場からはなれて、あなた自体がクラスメイトの男子から想いを綴られたこんな分厚い紙束を渡されるシチュを想像してみて頂戴」
「キモいわ」
高地はあっさりと即答しながら、忌々しげに舌打ちをする。
「そのとおりね、わかったらリテイク。あと、原稿用紙もやめて、下書きとしてなら別にいいけど、本番はちゃんとレターセットを使って、和人の性格からすると、そんなかわいいのじゃなくて、シンプルなやつでいいと思う」
一通りとりあえずの指摘を終えて一息つくと、高地は珍しく、疲れたような顔をしながら少しだけ、俯いていた。
「どうかしたの?」
「いや、なんか、告白ってもっと簡単なものだと思ってた」
「嫌になった?」
「ううん、ただ、わたしってほんとダメだなって思ってただけ。もっとがんばらないと」
こいつがダメな点なんて上げだしたらキリがないけれど、それに気づけただけ、進歩と言うものだろうか。
そのご褒美というわけでもないけれど、もう少しだけ、協力的になってやってもいいだろう。
「帰り今日はいつごろなの?」
「施錠終えた後に、先生からちょっと手伝い頼まれてるから、十八時前くらい。それが何?」
「じゃ、帰り家寄っていって、夕飯も用意しといてあげるから、家にも連絡しといて」
「なんでわたしがあんたの家で一緒にご飯なんて食べなきゃいけないのよ。勘違いすんな変態キモ野郎」
なんとなく気恥ずかしくて、きちんと用件を言わなかった私も悪いけれど、なぜここまで言われなければならないのか、提案したことを早速後悔する。しかし、ここで食い下がってしまえば、まるで私が本当に下心があって呼んだみたいでそんな勘違いをされるのは断固として拒否したい。私が好きなのは、他でもない私以外にはありえないのだから。
「勘違いするなはこっちの台詞。一日ごとに書いて推敲してじゃいつ書きあがるかわかったものじゃないでしょ? だから今日の夜、私の家で完成させちゃおうってことよ」
「あんたにしてはいい提案ね……変なことしたらぶっ殺すから」
「心配しなくても私よりかわいくないブスになんか興味ないわよ」
「クソナルシストねほんと、終わったら連絡する」
「食べれないものとかある?」
「子供じゃないんだからないっての」
そんなものなのか、好き嫌いの多い鈴とは正反対だ、あの子は本当に好き嫌いが多くて夕飯を食べにくるときは献立に地味に悩む。それにももうすっかりと慣れてはいるけど。
「それじゃ、また後で」
軽く手を振って教室を出る。身についたしまって所作というのはこういうところでも勝手に出てしまうもので、高地がなんともいえない表情をしているのが見える。今度から気をつけよう。