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プロローグ
夢を見た。
小さな公園の砂場でお城を作り、飯事をして遊ぶ夢。
夢の内容はかなり断片的にしか覚えていなく、相手が誰なのか、いつ頃なのか、そもそも本当にあった出来事なのかはわからない。
それでも少女が最後に言う、
「悠君、また明日」
…この聞き覚えのある声を聞くと現実なのだと実感する。
そんな夢をここ1ヶ月頻繁に見るようになった。
そして今日も…
「悠君また明日!」
…
……
………!?ジリジリジリジリ~!!
俺を夢の世界から現実へと目覚まし時計が召喚する。