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お風呂


私はしばらく凍えた手先や足先をシャワーで慣らしてから全身を一通り洗った後、湯船でゆっくりと時間を過ごしていた。フライトで疲れいた事や実家に帰ってきたという安心感からか、私はただ”ボー”っとしてお風呂のタイルを眺め、過ぎる時間を忘れていた。



『随分と、、黄ばんだなぁ』



タイルは引っ越してきた時に比べて、きれいな純白が見事黄色に侵食されていき、いつの間にか黄色が逆に白い色に浸食され始めたのではないかと思われるぐらい汚くなっていた。



『懐かしいなぁ、、そういえば愛ちゃんと一緒にお風呂に入った時に、、、、、』



”愛ちゃん”という言葉は私には禁忌の言葉だとでもいうのだろうか。溶けきっていた心は一瞬でまた凍り付き、体に籠った熱は自分への軽蔑へと変わっていた。



『うっ、、、』



気持ちが悪くなった私はすぐにお風呂を出て体をおおざっぱに拭い、服を着てから居間にあったコタツの電源をつけてテレビをつけた。



「さて、今週の天気です。明日は札幌を中心として雪が降り積もるとみられます」



「では、寒さに注意する必要がありそうですね」



「ええ、基本的には手袋、マフラーなど、持ち運びのしやすい防寒具を・・・」



”ピッ”と音を立ててテレビはその電源を落とした。暗くなったテレビを見つめてしばらくは呆然としていたが、やがてスマホをバックから取り出すと、あてもなくただただ時間を潰した。”愛ちゃん”の事さえ思い出さなければ何でも良かったのかもしれない。



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