第1話 鬼の娘
プロローグを読んでからお読みください。
影月「見た目的に…こっちが武蔵…」
刀を持った人を指す。
武蔵「あぁ?」
影月「で、こっちが…影大蛇…」
影大蛇「…。」
影月「で…君は誰…?」
角を生やした少女を指差す。
少女「えっ…うっ…」
少女はポロポロと涙を流す。
影月「えっ、あっ、いや、怒ってるとかじゃなく…」
影大蛇は少女の頭を撫でると涙を引っ込めて影大蛇にくっつく。
影大蛇「…カゲくんこれからよろしくね…僕は影大蛇、オロチでいいよ」
声は少し高い。オロチは影月の前まで歩く。
オロチ「あっちのは武蔵…僕ら2人は君のお爺さんの近くにいた妖なんだけど、君に初めて会った時から君の背後には妖がいたんだ」
オロチは少女の前にしゃがみ込むと手を握る。
オロチ「君の家系はね、代々妖怪とか幽霊とかに好かれやすくて18歳になった時にフッと見えるようになり始めるんだ」
オロチは少女と手遊びをする。少女は楽しそうだ。
オロチ「そしてこの子はずっと前から君に憑いていたんだろうね、見た目からしてまだ幼いし視られてるものだと思ってたから他人だと思われたのがよほどショックだったんだろうね」
影月は遺書を机に置くと少女の前にしゃがみ込む、それを見てオロチは軽く微笑み少し距離を取る。
影月「さっきはごめんね…俺は今君が視えるようになったんだ」
影月「…それで、君はだ….」
オロチが影月の口を抑える。
オロチ「君の名前を教えてくれるかな…」
少女は深く深呼吸してから言葉を紡ぐ。
少女「ひゃっ……」
武蔵「百鬼姫だろ?」
武蔵の言葉は三人の会話を切り裂いた。
オロチと影月が驚いた顔で武蔵に振り返る。
武蔵「んあ?それくらい見たらわかんだろ」
百鬼姫「うっ…」
武蔵「ん?」
オロチは武蔵に近づき、武蔵の胸に人差し指を押し当てる。
オロチ「やっと警戒を解いて名乗ってくれる所でわざわざ言うなよ!」
武蔵「別にいいだろ、誰が言おうと変わるわけじゃないんだし!」
オロチは呆れるように額に手を押し当てる。
百鬼姫「うぅ……..ひっぐ…….うわぁぁぁん!!!」
百鬼姫が泣き出すと同時に黒い巨大な手が現れ不規則に暴れ回る。
武蔵は百鬼姫を庭に投げ捨てる。
黒い腕は百鬼姫の安全も担っている。
武蔵は刀を抜くと黒い腕を刀で弾く。
武蔵「んだこりゃ、妖術か?」
オロチ「多分その類だよ」
武蔵「つまり喧嘩を売ってきたってことだろ、任せろ!」
武蔵は刀を構えて突っ込むがオロチが首元の龍を操って止める。
オロチ「君が売った喧嘩だろうが…」
武蔵「はぁ〜?俺が?いつ?!」
オロチ「はぁ…カゲくん頼むのは少し申し訳ないが、百鬼姫を頼む!」
影月「えっ、いや…俺、人間!」
オロチ「このままだとあの子を傷つける結果にも繋がってしまう!」
影月の頭の中にこだまする。
影月(心)『今まで見守ってくれてたんだよな…なのにその子を傷つける手段を取りかけてるのか…俺は』
影月は足を踏み出すと物干し竿で黒い腕を弾きつつ距離を詰めていく。
しかし、資格から黒い腕が飛んでくる。
オロチ「危ない!」
その刹那、武蔵はオロチの龍が緩くなったのに気づき外すと稲妻のような速度で影月と黒い腕の間に入り、刀で受ける。
武蔵「武の型:修羅の如く…凶武刃!!」
影月はその隙に百鬼姫に近づくと百鬼姫の口の中に飴玉を入れる。
その瞬間黒い腕が消え、百鬼姫が笑顔になる。
百鬼姫「んー!…おいし〜」
影月は地面に突っ伏していたため、顔を上げる。
影月「よかったぁ〜」
そのまま影月はオロチと武蔵にこっちに来るように手を動かし、三人は百鬼姫の周りに集合すると影月はカメラを立てる。
影月「これから色んなことがあるだろーけど、スタートラインはここからだ」
武蔵「おう!」オロチ「そうだね」百鬼姫「うん!」
影月「いくぞ!はいチーズ!」
『パシャッ!』




