勇者に嫌がらせ……!
「これってもしかして……聖剣!?」
人間、一度にいろいろなことが起こると逆に冷静になれるものなんだなぁ……
冷静になった。はたまたならざるを得なかったのか。
聖剣について私の知っている知識……
一振りで山を吹き飛ばして地形を変えるだとか
天に掲げるだけでモンスターの群れを殲滅させるだとか
価値にして金貨1000枚、国を買えるだとか
そして、勇者にしか抜くことができない、だとか……
どこで聞いたんだっけ……
伝記?噂話?絵本?
そんなに考えたって仕方ない。
「こんな時に見つかったって、嬉しくないなぁ……」
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聖剣を眺めてみる。
軽く振るだけでも光が反射してキラキラ光って見える。
土埃被っててもおかしくないのに、どうしてこんなキレイなんだろ?
意外とあんまり重くないんだなー、普段防具持ってるおかげかなぁ……
まあ勇者専用の剣を私が扱えるわけないし、台座に戻して……
ってええええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?!?
聖剣抜けちゃった!え、なんでぇ?
もしかして……私って勇者だったの!?
いやいや、そんな私なんかが勇者なわけナイナイナイ!
あははは……
自分の産まれについて、考えてみる。
私のお父さんは街の警備兵として、母は軍医として。
私が生まれて間もない頃に、戦死してしちゃったらしい。
当時はまだ教会での蘇生法も確立してない時代……
そういう子どもは珍しくなくって、教会暮らしのサフィは同じだし、ベリルは母親とふたりきり。
勇者の影なんてないはずだし
家系に勇者がいたならもっとずっと華々しい暮らしをしていたに違いない。
これもどこで知ったか覚えてない知識だけど……
辺りを見渡す。
誰もいない。
頭によぎる。
世界の為、この聖剣は勇者の手に渡るべきだと……
私は、自分と世界を天秤にかける。
きっとこの先の人生で、一番の難題に……
「この剣は私のもの~!」
3秒で結論を出した。
だって私が見つけたも~ん!
お金ほしいも~ん!
世界平和とか知らないも~ん!
だってそもそも、その勇者様のせいでこんな痛い目にあったんだよ?
友達をこんな目に合わせておいて、その上も剣も渡せだなんて……
そんな横暴まかり通るわけないでしょ!!!
もう一度辺りを見渡してから、破れかけた服を使って聖剣を包む。
不思議と元気も出てきた。
ふたりを連れて帰ろう、きっとビックリするに違いない。
なんて言っても、今の私は勇者なのだから!
次回、無事?なんとか帰宅!
正直いろいろなことがあって、起こりすぎて何が何やらだけど……
なんだか面白そうなことになる予感!?
「ルベち勇者だったのーーーっ!?」
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