エルフ族の長老
「近くで見るとホントでっかいねえ~」
「サフィ、失礼のないようにね」
はしゃぐサフィを抑えながら進む
ようやく大樹の下に辿り着いた私達。
エルフの国の中枢にして、ダンジョンの最奥ともいえる場所。
国としての役割をもった場所になっているとはいえ、ダンジョンらしい荘厳な威圧感を醸し出している。
「この先に……ダンジョンボス……」
「ベリル、失礼のないようにね」
敵対心はちょっと捨てておこうね、私達は戦いに来たわけじゃないんだから
「この先に、我らがアヴル国の長老、エル・アブエロ様がいらっしゃいます」
ニーニョさんもニーニャさんも畏まった立ち振る舞いをし始める。
本当にすごい人がいるんだな……
私達は無意識に力を込めて、臨戦態勢に入る。
それを見たニーニャさんが笑いながら一言。
「ふふっ、安心して!アブエロ様はダンジョンボスじゃないフツーな人だよ」
「ニーニャ、不敬な言い方はよくないよ」
「は~い」
──扉を抜けた先には、初老の男性のような相貌。
「そうかそうか、君達が新しい来訪者か」
白い長髪と長髭を携えたエルフ。
普通の人と言われればその通りに見えるが、不思議と背筋がピンとさせられる相手だ。
「は、初めまして!えっと……観光?に、きました!」
「安心せい、ニーニョから全て聞いておるぞ」
ニーニョさんと私達はずっと一緒にいたけど、連絡取ってる時間なんてなかった気がする。
そういう感じの魔法なのかな?ベリルができるようになったら便利そうだなぁ。
「じゃあじゃあ、ちょっとの間ここにいいってこと!?……ですか!?」
「ふぉふぉふぉ、そんなに畏まらなくてよいよい。この国にはずっと居てもらうことになるのだからな」
ホッと一息……
え?今なんて言った?
「このダンジョンが何故ウン百年もの間、残り続けているのか。この場所が何故外の世界から認知されていないのか。我々エルフが何故、今も尚生き残り続けているのか。そのために、キミ達を外の世界に返すわけにはいかないのだ」
「ワタシ達、か、帰れないんですか……?」
「アルヴ国から外に出られるのは、一部のエルフ族の者のみ。このダンジョン内に足を踏み入れた者は、例外なく外に出すつもりはない」
私達をこの場に連れてきたふたりの方を見やる。ニーニャさんは少しバツの悪そうな顔をしている。ニーニョさんが続けて説明をする。
「すまない。僕達がもっと早く、キミ達がダンジョンに足を踏み入れる前に出会えていればこうはならなかった。だが知られてしまったからにはもう、こうするしかないんだ。エルフ存続のために」
……私達の冒険、ここで終わっちゃうの?
次回、今後はエルフの国の内部だけを冒険し続けます!
わ~い楽しみ~!
……とはいかないよ!
「キミ達が、我らの救世主となれた暁には、キミ達の出立を認めよう」
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