エルフの国
「あれが、エルフの国!」
「わ~~、でっかぁ!」
「ちょっとサフィちゃん、そんな身を乗り出すと危ないよぉ」
私達は今、ニーニャさんが呼び出したデカい鳥の上に乗って移動している。
ヒトが5人分は簡単に乗るくらいの大きさ。すごく、おっきい。
「だいじょうぶだいじょうぶ~!落ちたらこの子が拾ってくれるから~!」
「きゃ~~~~」
などとニーニャさんが言った途端、クルリと回り始める鳥さん。
「ちょっ、こ、このフラフラ飛ぶの止めてくださいぃぃっ!」
下が海だから大丈夫?だとしても怖いものは怖い!
私は目の前にいるベリルにしがみついた。
サフィの心配は全くしていないが、ベリルもきっと怖い思いをしているだろう……
「わぁ……うわあ……!」
なんか楽しそうじゃない?
──ダンジョン入って、水中から一気に上がってひとっとび。
そこから少し空の旅を楽しんだ先に見えるのが、エルフの国。
まず思わされたのが、村と呼ぶにはおこがましいくらいの広さ。
中央には天高くそびえる巨大な樹。
ちょっと失礼かもだけど、予想以上に文明が発達しているんだなって思わされた。
ヒトの国とは違って、動物やモンスター?といったいろいろな生き物達が共存して国を形作っているみたい。
「エルフって、もっと閉鎖的な種族だと思ってた……」
遠くからであんまり見えないけど、ヒトの姿もチラホラ見える気がする。
「疲れているとは思うけど、まずはあの中央に向かってとある方にあってもらうよ」
「あ~もしかして偉い人~?」
サフィは少し怪訝な顔をしている。
私は少し警戒し直した。
今でこそ目の前のふたりは信用しているけれど、実際それが正しいのかわからない。
エルフがヒトを嫌っているかもしれないし……
あ、でもヒトとも共存できてるっぽいし、やっぱ大丈夫なのかな?
なんてひとりで悩んでいると、ベリルがウズウズした声で話かけてきた。
「ワタシ達ってさ、もしかして……国賓ってやつなのかな……///」
警戒心のないふたりのために、私がもっと気を引き締めていかなければ。
そう思わされた。
ベリルがこの旅を結構楽しんでくれていることに、ちょっと嬉しくも思った。




