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エルフの村


「ねえねえルベリーちゃん。どうしてワタシ達は森の方に向かってるの?」


ベリルがか細い声で聞いてきた。

まだかまだかと外を眺めたり、急にストレッチを始めたり……

だいぶ馬車の揺れに疲れてきたところっぽいなぁ。


「そうそう、あたしも気になってた!」


一方、サフィは全然平気な様子。

むしろヒマで早く身体を動かしたいとさえ考えていそう。


一応誰かに後を尾けられていないかそれっぽく周りを見る。つられてふたりも辺りを見渡す。

なんか、ぽくてよくない?

それから少し前かがみになり小声で……


「ちゃんと考えてはみたの。まずは王都方面は一旦なしとして……もし仮に追手が来たとして、森なら隠れられそうでしょ?」


王都は勇者パーティが拠点を構えており、とてもとても今の私達が向かっちゃいけないところだ。


「そんでそんで、この国を抜ければ隣国に入れるっていうのもあるけど……ベリルは知ってるかな?この森に棲んでる存在のこと」


「……あー、それでエルフの村を探してるんだ?」


「エルフって……あのエルフ?」


ベリルはピンと来たらしい。

私達が住んでいる『メーディス王国』と、その左に接している『キデンス公国』の間には広大な森林地帯が広がっている。

この2国間の間は余り国交が盛んではないからまあ、たどり着ければ安泰かなあっていうのがひとつ。

そしてもうひとつ、この森の中にはエルフの村がある、らしい。


らしいというのも、エルフの下へとたどり着いた人は非常に少なく、未だに作り話だと思っているひともいる。


逆説的に言えば、エルフの村へたどり着くことができれば隠れるにもってこいなのである!


「へ~、エルフってホントの話だったんだぁ」


「難しいと思うけどね……」


「でも、ちょっとワクワクするでしょ?」

始まり方はアレだけど、楽しいことを探さないと!

せっかくの冒険なんだから♪


「エルフかぁ~、人生で1回は見てみたいかも!」


「でしょでしょ~?」


「村が見つからなかったら、後1ヵ月くらい森の中……」


しょうがない、と言いたげに首を振るベリル。

幸い森の中には食べられるるものがあるし、湖もあるから身体を清めることもできる。

ちょっとの間だけ我慢してね……


ベリルがだいぶ疲れていそうなので、私達は休憩の為に大きな水辺で腰を落ち着けることにした。


次回、水浴びできる場所があるってホント幸せだよね~。

女三人組だから気兼ねなく入れるっていうのもサイコー♪

……あ、お色気シーンはあんまり期待しないでね?

「未発見ダンジョン!?」



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