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びっくり来訪者


コンコンコン。

戸を叩く音がする。


「おっ、ルベちの運命の人!?あたしが見定めてくるー!」


サフィよ、勝手に人の家の客人対応しないでくれ。

とはいいつつ、いつものことなのでお任せ。ベリルと恋バナでもしてますかぁ。




「テメー何しにきたっ!!!」


玄関の方から怒鳴り声が聞こえてくる。

呆気にとられながらサフィの方を向く。サフィも頭にハテナが浮かんでいるみたい。


数瞬置いて事態の深刻さに気付き立ち上がる。

サフィがあんな怒声をあげるなんだていつぶりだろう?

なんて考えながら向かうと、そこには……


「やあ☆」


怒るのも当然の相手がそこにいた。




──家前で勇者と口論してる、なんて話が周りに広がってしまっては困るので、一旦家にあげることにした。


「ここが君達の拠点?なんか……生活するには丁度いい家だね☆」


小さいってバカにされた?


「それでぇ?あの有名で人気者ですごーい勇者様がぁ、いったいなんの用ですかぁ?」


眉間に皺を寄せて山賊のような顔つきをするサフィ。お嬢さんがしていい顔ではありませんよ。


「まずは君達に謝罪をしようかと思ってね。すまなかった」


「謝罪、ですか……」


怪訝そうな顔……ベリルも明らかに警戒している様子。


「謝れば許してもらえるだなんて思わないでよね!」


「まあまあサフィ、とりあえず話は聞こうよ。ベリルも、ね?」


聖剣は隠してあるから平気なはず。

この勇者がどんな性格であれ、街中であんな魔法ぶっぱなしたりはしてこないでしょ。


「ルベリーちゃんが言うなら……」


ベリルが後ろ手に握りしめていたコップをテーブルに置き直した。

サフィも倣って椅子に座り直す。


「改めてすまない。そしてここからが本題。君達に、この街から出ていってほしいんだ」


どうやら、私が生き残っていたのがちょっと不味かったらしい。

勇者パーティの悪いところを私が変なことを言い触らさないように、始末を画策しているんだとか。

要するに口封じだね。


「事情はわかりました。けど、どうしてわざわざこんな忠告を?」


申し訳ないけど、ダンジョン内での言動から鑑みると私達はとっくに死んでてもおかしくないと思う。

それを忠告だなんて……

裏があるとしか思えない。


「詳しいことは言えないんだ。ただ、そうだな……関係ない君達を巻き込むのは気分が悪いからね☆」


「うさんくせー」


口がお悪いですわよサフィ。

確かに勇者は、端正な顔立ちでいわゆるハンサムな見た目だし、甘い言葉をかけられたら、ちょっとドキっとしないでもない。

状況が状況じゃないならね。


「とにかく。ボクが話をつける、っていうことにして時間を稼ぐからさ☆明日、できれば今日中にこの街を離れてくれないかな?」



唐突に物語が進む。そんな予感がした。


次回、急に私達三人は冒険に出る羽目に???

各々支度を済ませ、夜中に集合!

なんか、夜逃げみたいでちょっとドキドキするね…///

「冒険の始まりだー!」



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