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2-2.魔女様、はじめて町に来る(2) 嬉しいと涙と……

挿絵(By みてみん)


次は古着屋に寄る。

即持ち帰れるものを買うなら古着屋が良い。


※町には古着を扱う店はたくさんありますが、

 古着ばかりを大量に置いた専門店はありません。


町民に化けるのにも古着が良い。


全身新品で固めた町民は目立つ。

※リタさんは平民に化けるのに慣れているつもりですが、

 だいたい一目で”貴族のお忍びか?”と思われるくらいの変装能力です。


今リタが着ているものは、気に入っていたのだが、森に逃げ込むときにあちこち引っ掛けてボロボロになっていた。

ボロボロの服を着ている人は多いが、これは凄く目立つ。

普通は古くてボロボロなのに、リタのは古くないのにボロボロ。

いかにも、こんな服で山の中を逃げ回ってボロボロになった感じが出ていて目立つ。


「魔女様、私の服はあちこち傷があります。

 ここは古着屋ですが、少し良い店に入るには、

 誰が見てもおかしくない程度の服が必要です。

 ですから今日は、仕立て直さずとも、すぐに着られそうなものを

 見ていきたいと思います」


「わしも替えがあった方が嬉しい」


確かにそうだ。一着だけでは普通に生活するのにも不便だ。

※一着しか持ってない人も多いです。


リタ(マルグリット)は町民に化けるため、真新しいものより古着の方が都合が良いのだが、魔女様には古着を着せたくない。が、魔女様は、サイズが合うものは一着しか持っていない。

新しく仕立てるには何度か来ないといけないので、すぐには手に入らない。


となると、当面の間凌げる程度で十分。今は質より数。

まずは今日すぐに持ち帰ることができる物が欲しい。


「そうですね。

 魔女様はいずれ、まともなものを仕立てた方が良いと思いますが、

 当面の間使用するものとして合いそうなものがあれば購入しましょう」


「わしは着られれば、どれでもかまわぬ」


「それにしても、選ぼうにも私と魔女様はサイズが合う服が丸被りですね……」


リタ用のものと、魔女様の替え用を購入する。

2人共体格がほぼ同じなので、ちょうど良いものが被ってしまうため選択肢が狭まるのは仕方ない。


……………………


荷物を運びやすいように積み替えていると、魔女様が妙なことを話し始める。


「町には人がたくさんおるが、柔らかそうな乳がたくさんあったのじゃ」


それを聞いてリタはテンションが凄く下がった。

「はあ」


リタ(マルグリット)の反応を見て、魔女様が言う。

「やはり火炙りになるのかのう?」


「いえ、そんなことで火炙りにはならないですけど」


「そうか? お主の反応がいつもと違ったから、

 やはり悪いことなのかと思ったのじゃ」


いきなり乳の話をされたら、リタでなくてもこんな顔になると思う。

立場を考えたら、笑顔を崩さずに対応すべきなのだろうが、素が出てしまった。


リタは命の危機を回避するために来ているのに、いきなり乳の話をされたのだから仕方がない。


「乳なら、魔女様にも付いてるではありませんか」


「わしはどうも自分に付いているものには興味が無いのじゃ。

 無くなっても構わぬ。

 おぬしのは魅力的なのになんでかのう?」


え?

リタ(マルグリット)はなぜか釣られてしまう。

リタの胸はまだこれから大きくなるかもしれないが現段階では少々寂しい。

それでも魅力的なのだろうか?


リタの胸は魅力的だろうか??


※なんか、凄く反応してますね。


「私の胸は魅力的なのですか?」


「わしは気になって気になって仕方がない」


”気になって気になって仕方がない”

ちょっと衝撃的な言葉を聞いた。リタにはそんなに立派な胸は無い。

目立つほど小さいわけでも無いが、どちらかというと不足気味だと思う。

まあ、普通の範疇ではあるが。

まだこの先成長の余地があるが、現時点ではそんな感じだ。


※成長の余地にかなり期待があるようですね。


健康的でかわいらしいという意味では、魔女様の胸だって魅力的だと思う。

魔女様はたぶん数年で成長しないと思うが、リタの好みで言えば、胸は大きくなくとも良い。


思わずダンっと近付き言い放つ。

「魔女様だって魅力的ですよ」


やってから思う。今、リタはわけのわからないことをしている。


その言葉に釣られるかのように、魔女様も近付く。

「本当か? 今の言葉真実であろうな」


リタは、今この瞬間何かの真剣勝負をしているような気がするが、何の競技かわからない。


いや、近い、近い、近い、近いー!!

でも、嘘じゃない。魔女様は女の私から見ても、とても魅力的だ。

むしろリタはそんなに大きくない方が好きだ。


「ええ。誓って」


「おおお??」

「え? 魔女様?」

急に抱き着かれたので、何をされるかと思ったが、よく見ると抱き着いたのではなく支えにしたという感じだった。

「魔女様、どうされました?」

「腰がヨレた??」

「ヨレた??

 ああ、腰が抜けたのですか? どうしたんですか、急に」


魔女様はなぜか涙を流していた。

「魔女様……どうして泣いて……」


「目からも股からも漏れそうじゃ」


股から!!!


「なんでですか!!」


……………………

……………………


危なかった。魔女様が何故か腰抜かして大変なことになった。


「まさか、しもの心配までしなきゃならないとは思いませんでした」


「すまぬ。わしは嬉しかったんじゃ。嬉しいと腰がヨレるとは知らなんだった」


いきなりトイレを探すのは大変だった。

しかも、大荷物と足腰立たない魔女様を連れて。


人生初の経験だった。

※たぶん、そういう経験する人あんまりいないと思います!

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