年に一度の
年に一度の祝いの日
ママのお腹の中で
たびたびしゃっくりをしていたキミ
ひとつ歳を重ねるこの日に
昼に夕にしゃっくりを繰り返すのは
何の因果か、ふふりと笑わずにはいられない
いつもより少し上等な菓子を
娘に腕を組まれて買いにあるく
思春期ムスメにしては
父にベタベタし過ぎな気もするが
私の財布がめそめそ泣くまで
結局甘やかしてしまう
やや病弱に生まれ
年少さんになる前に入院し
「体質を遺伝させてごめん」と
すすり泣くママをなだめたりもした
今でも月に二度
激痛走る注射のために通院してるキミ
またひとつ歳をとって
身も心も大人に近づいたキミ
まだまだ目に入れても痛くなんてない
いつか大人になって
私たちの元から飛び立つのだろう
大切な誰かを得るの……いいや
それはまだ考えたくない
ないったらない!
しかし……
「パパ!褐色巨乳キャラが最高だよねっ?」
なんでオマエはオレより中身おっさんなんだ!
わけわかんねーよ