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異世界転生が闇すぎたんですが ?(キレ気味)  作者: 鹿里マリョウ
プロローグ 強制転生 TO THE FIRST DAY
10/23

010 お、おっぱ、おっ、おぱっ、おっ!??

ランキング乗ってたんですけど。本当に感謝。

昔小説もどきの短編が日間コメディランキング5位にいけたとき以上にうれちいです。












 人族に魔族に獣人。この世界の主な人種だ。

 魔力を燃料として発動される魔法という超自然現象が日常に組み込まれた世界。

 そこには、数多の国が乱立していた。必然的に争いも絶えなかった。実に千年。あまりに長い乱世の世が続いた。幾つもの国が栄え、幾つもの国が滅ぶ。幾人もの英雄が翔け、幾人もの英雄が死ぬ。

 悠久の戦音の中で栄えた三大国家。

 即ち、〈魔法帝国ムストフ〉、〈機械皇国ザクスザガン〉そして、〈聖王国キャメロット〉。


 六年前、この〈魔法帝国ムストフ〉と〈機械皇国ザクスザガン〉が激突。

 三年の年月を費やした戦争は、互いに消耗を重ね、最後には和平同盟を結び終結した。

 多くの不満と怨恨を残しながらも、その同盟は悠久の乱世に決定的な終止符を打つこととなった。




 ・・・・・・いや、知らんがな。



 現在俺は王城、それも王の間で片膝を着いて頭を垂れていた。

 前の玉座には筋肉隆々の強面おっさん。獅子のたてがみが如き白髪白髭は、異常な威圧感を醸し出すのに一役買っている。

 頭に乗る金の王冠からも分かるように、このおっさんこそキャメロットの国王にほかならない。


 名を、ヴァンゴ・ヴィール・コンスタンティン。


 王の間に入るや否や長々と先程の話を垂れ流される。一体なんの話をしているんだか。


「──そして、ここからが本題だ」


 重く響くヴァンゴ王の言葉。


 じゃあ今までの何なんだよ。心折れそう。


「勇者殿、魔物というものは知っているな」

「知らないです」


 やめて!その『えぇ何こいつマジ有り得なくねえんがちょ』みたいな目!


「魔物とは魔力によって(かたど)られる疑似生命体の総称だ」

「・・・・・・なるほど?」

「〝魔法ある所に魔物あり〟という言葉もあるように、主に魔物は魔法の残留魔力でできている」


 再び始まる長話。

 初心者にも分かりやすいように言って下さい。それ初狩りですよ。

 全然理解できない話が右から左へ素通りしていく。


「──そして、ここからが本題だ」


 流れるようなテイク2。俺じゃなきゃ聴き逃しちゃうかもしれない。


「現在、〝狂化〟──つまり凶暴化した魔物が世界中で発見されている。この被害が甚大でな。本来成人男性以下の戦闘能力であるはずのゴブリンでさえ、衛兵数人係でやっとな状況なのだ」


 これでは低級魔物すら馬鹿にならん、とヴァンゴ王は深いため息混じりに不満を吐き出す。

 衛兵数人がかりの化け物が街に現れてしまえば、一体何人の死者が出ることか。しかもそれで最下級なのだ。

 滲み出る苦悩のオーラが悲愴的だ。


「そこでだな勇者殿。我ら三大国家、ムストフ、ザクスザガン、キャメロットは〝対狂化大同盟〟へと踏み切った。ことはそれほどに甚大。かつ急を要する。世界を崩しかねん大事件なのだ」


 爛々と燃ゆる瞳。その覇気はまさしく王と呼ばれるに足る力が篭っている。


 しかし当の俺は、王様の話そっちのけで、ひたすらにある人物へ視線を固定していた。


 肩口で切りそろえた真紅の髪、同色の透き通った双眸。

 赤いドレスの良く似合う美少女が、玉座の斜め後ろにピンと凛々しく立っている。


 ・・・・・・おっぱッッッ!?


 その少女は、おっぱいだった。

 そう、おっぱいだったのだ。

 つまり彼女は、おっぱいという訳だった。


 満点の顔に抜群のプロポーション。

 たわわに実った二つの巨峰をニチャァ、と眺めていると、彼女の視線がこちらに向いた。

 ぶつかる瞳、数秒間の静止の後、彼女はニコリと微笑んだ。

 は?もしかして俺の事好きなの?


「──と、言うわけで。ここに、清水蒼流を正式に〝勇者〟及び〝特別狂化対策部隊隊長〟に任命する!」


 ・・・・・・聞いてなかった。クソっ、おっぱいめ!


 自分の名前を呼ばれておっぱい美少女から意識を戻すと、既に謎の役職に任命されていた。全部おっぱいのせいだった。


「蒼流殿これからよろしく頼む。では、下がって良いぞ」


 訳の分からぬまま王の間を後にする。

 重い扉が開かれた先では、白銀の長髪を揺らしながらシルヴィア・アン・ローズリーが佇んでいた。


「──蒼流・・・・・・待ってた・・・・・・」


 小走り気味に近ずいてきて流れるように手を取られた。

 手繋ぎがお気に召したようだ。






 ──ゾクッ。



 

 背筋に氷柱(つらら)をぶっ刺される錯覚。

 息が潰れながらも振り返るが、特に変わったものは無い。


「王様の、お話・・・・・・どう、だった?」

「・・・・・・え?ぁ、ああ、おっぱいだったぞ」

「・・・・・・?」


 シルヴィアの問いで正気に戻る。

 なんだったんだ今のは?

 考えても進まない疑問に胸を焼きながら、手を繋いで去っていく。


 その背中を、見つめる者を残して。




「──清水、蒼流様・・・・・・♡♡」


 ソレは、口端を吊り上げた妖艶で歪な笑みで身体を掻き抱く。



 彼女のたわわな胸が大きく跳ねた。
















『魔王様(女)の専属執事をやらせてもらっているんだが、何故か魔王様も女勇者も俺への愛が異常に重い』

ってヤンデレ短編と


『幼馴染が目を合わせてくれないから顔面掴んで力技でお目目を合わせる強硬手段に出た。』

ってヤンデレ短編と


名前未定だけどNo1アイドル(崇拝しております)、なんかすっごい妹(兄さんは何もしなくていいの)、超大企業の女社長(甘やかしたい)から愛されるコミュ障のヤンデレ短編と


『最強のフリをするポンコツ弱気お嬢様とただの使用人のフリをする最強のパート』

っていう短編書いてるんだけどどれも5000文字から進まない。なんで四つも書いてるんだろうっていう疑問。

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